やっぱり地熱♪
温泉に飢えた夫婦は深夜の高速を西に向かいます。
日曜日の21時ごろ広島ICに入り、良い流れに乗って順調に走ったワレワレは関門橋に差し掛かりました。降りる積もりの門司ICは目前。
ココであることに気付き唖然とします!
順調に走り過ぎて未だ23時をチョイと過ぎたばかり。何と深夜割引が利きません。
きょうび満額なんて冗談じゃない。何てったって七掛けで無くっちゃ!
もう数分早く気付けば関門橋たもとの壇ノ浦PAで時間を潰したのですが、仕方ありません。
門司ICをやり過ごし、吉志PAまで走ることに。
ここでしばし時間を潰し、小倉東ICでR10に降ります。東九州道に入り苅田・北九州空港ICからR10に降りても良いのですが、250円をケチるのだ。
R10を走り苅田の街に入った辺りには飛びっきり安いエネオスのスタンド。セルフに転換する前から安かったのですが、セルフの今は何と93円。
ちなみに近隣の店舗は97〜103円と様々な値付けでした。
ココまで250キロ弱、大して減ってはいませんが燃料を補給します。機会があれば兎にも角にも野良寝車の燃料は満タンにしておく! 旅先のみならず常に心掛けています。
満タンにしてノンビリ南下。走ること30分くらいかな。豊前の道の駅おこしかけに着きました。今夜はココでお泊りです。
道の駅ならば何処でも見かける光景ですが、ここおこしかけでも農産物を持ち込む近隣の農家のみなさんで早くから賑わいます。
わたしゃ1時に寝た筈なのに6時半にはもう軽トラのオト〜さんたちとウダウダ駄弁っていましたヨ。(^^ゞ
腹ごしらえを済ませて出発。先ずは安心院辺りを徘徊の予定。(安心院はあじむと読みます。)
R10からR387に移り看板に誘われ温泉もあると云う『深見五重塔』。
う〜ん鉄筋コンクリートの立派なゴジュウの塔でした。おまけにお風呂はお休み。トホホ
農免道路を縫いR500の里の駅『小の岩の庄』。店に並ぶとり天・とりカラ・とり煮込み・炭火焼・とり飯や立派な苺に朝からゴックン生唾です。
いつもならココでお昼の食材を仕込むところですが、今日は心積もりがあるので買う訳には参らんのです。
でもカミサンは地鶏の炭火焼を掴んで放しません。
ええい!勘弁してやらい!! なんちゃって。(^^ゞ
里の駅を出て楢本磨崖仏を見物。
その直ぐ先、東恵良の桂昌寺跡を訪ね洞窟『地獄極楽』。
コレはおもしろい。
修験僧の手掘りの洞窟は低く狭く、中腰で歩く為に実際より深ァ〜く長ァ〜く感じます。
最後に5〜6mの竪穴をチェーンに掴まりよじ登ると崖の上の明るい外界に出ると云う中々のプランニング。
宗教的色彩は強いですが、下手なアミューズメント顔負けの出来ですよ。
地獄から天国を見た後は滝。
東椎屋の滝を訪れることにします。
誰もいない山の中だと思ったら、駐車場が有料でした。
小屋の前を掃除しているほぼ二つ折り状態まで腰の曲がったお婆ちゃんに200円渡し、遊歩道の入り口に用意された杖を持ち渓谷を歩きました。
良い滝です。ここにコンな落差の滝があるなんて知りませんでした。
滝のしぶきを浴びて寒くなり遊歩道を戻ります。
駐車場に戻ると暖かい日差しに何故か小腹も空いて来たりなんかして・・・(^^ゞ
里の駅で手に入れた地鶏の炭火焼を食します♪
旨いねぇ〜
ご機嫌で出発。R500を南下。塚原に出た辺りで由布岳が見えてきます。
何だか変だなと思ってよく見ると八合目から上は粉砂糖を振りかけたように冠雪していましたよ。
暖冬はいったい何処へ行ったのでしょう。
強烈に酸っぱい塚原温泉火口の湯に向かいましたが、久々に鍋山の湯でも行くかと反転。大分道沿いを伝い別府湾SAを見下ろし、山を下り明礬温泉。
明礬温泉に来れば、何てったってお馴染み岡元屋の地獄蒸し。
『オイオイ昼飯が近いぞ』と言いながらも地獄蒸しプリンと温泉タマゴを一皿ずつ買い求め、別府湾を見下ろし皿の奪い合いです。
しばし休憩の後、あの狭くてガタガタの山道を大きなキャンパーで走ることに躊躇し、結局共同湯鶴寿泉に入れて頂くことにしました。
いいお湯ですねぇ〜
だけど別府の街にはこんないいお湯が溢れています。
ほぼ天国に近い街だな♪
湯上りに鉄輪に向かって下る最中、ふと鶴見の湯を思い出し向かいます。
ココならウチのクルマでも何とか入っていけますし。平日なら徒歩2分のところに駐車場所もあります。
無事到着しましたが、この時期に野湯は厳しいですね。
相変わらず濃厚なお湯ですが冬枯れか湧出量も少なめでした。掃除に来た地元のオト〜さんは頻りと入浴を薦めてくれるケド・・・
時折猛烈な風も吹き抜けるなど条件も悪く、涙をのんで足湯と洒落込みましたよ。
その後もヒトが訪れますが、何方も入浴とはならず異口同音に残念な思いを挨拶に込めその場を立ち去りました。
さて山道を下り鉄輪まで出て何処に入ろうかと・・・♪
日本一の泉種を誇る別府温泉。贅沢な悩みです。鉄輪の蒸湯が新装成ったと聞いているのですがアタマに浮かんだのは柴石温泉。
サラリとした大好きなお湯です。
柴石でほっこりしているとお昼を廻りました。
今日のお昼は大分市街のど真ん中に開店した十割蕎麦よし松。
オーナー夫婦は塾長夫婦のお友達♪
お昼の繁忙期を外したいので今から向かうと丁度いい時間かな。
大分市街ど真ん中とは聞いていましたが、想像以上の繁華街。
大分駅とオフィス街との間の商店街のようでして、近隣にはデパートの別館やセレブティな洋服屋から若向けのお店まで、とっても賑やかでしたよ。
街中でお店に入るとなれば先ずはクルマの置き場所です。
バブルの頃にはサッパリその恩恵を享けなかったワレワレですが、この頃になって甘受♪
バブルの頃に地上げされた挙句、塩漬けになった土地がそここでコインパーキングになっていますよね。
長さ幅こそ5m×2.5mが殆どですが、高さに関してはほったらかしな場合が多く、ワレワレの背高クルマには最適♪
中心部のコインパーキングには鹿児島の天文館や神戸の南京町でもお世話になりました♪ 繁華街での車中泊もオツですよ♪♪
ここ大分きっての繁華街でも、バタバタ探し回るコトも無くすんなり駐車したワレワレはお蕎麦に♪
店を覗くと薫り高い蕎麦を打つ旦那はニコやかに、頑張り屋のカミさんは賑やかに迎えて呉れました。
薫り高い蕎麦と鶏むすびは絶妙のコンビネーション。みなさんも是非!
そうそう、去年『知恵熱の旅』の中に所用で湯布院に来る大分の友人に戴いた、と書いた『鶏おこわ』。実はコレなのです。
食後のデザートには蕎麦ぜんざいが旦那の薦め。蕎麦がきに小豆アンがかかるそうです。
蕎麦がきはお湯を掛けて『練』るモノだと思っていましたが、よし松の旦那はコンロの前でシャカシャカと・・・?
なんと鍋を火に掛けて丹念に『煉』ってます。蕎麦の香りが店の中に拡がり何とも芳しい。
食せば透明感のあるソレには強い弾力がでていて、かけたアンの上には炒った蕎麦の実。サクッと噛めばコレまた香ばしさが口の中に拡がります。
もう一品同じ蕎麦がきにきな粉と黒蜜をかけたものを戴きました。二人で奪い合いながらご馳走になりましたヨ♪
いやぁ〜 ホントにお薦めです。
写真に映るテーブルは大工さんに造って貰い自分たちで柿渋を塗り込んだそうでとっても好い味を出していますぞ。
そうそう、店の面も木地に柿渋を自分たちで丹念に塗りこんだもので、この夫婦のこだわりを訪れる者に伝えます。
別府にお出掛けの節は是非大分府内町まで脚を伸ばしてくださいマセ。
北浜からクルマで15分かな。
2011年8月より東へ200歩の下記に移転されました。
・大分市大手町1丁目1−11
・十割蕎麦 よし松 097-538-0640
・営業時間
【平日】11時30分〜15時30分 ※以降は予約のみ)
【土・日・祝】11時30分〜18時
・定休日:水曜日・木曜日
・駐車場:自動車二台・バイク&自転車は何台でもOKだそうです。(^^ゞ
よし松ご一同(っても夫婦二人ですが)に見送られ街を離れます。
さぁて何処に行こうか・・・(^^ゞ
考えもなしにフラフラ走り出したクルマを一端道端に停め、アレコレ想いを巡らせます。
結局、南大分はキャッスルホテルのコテコテのお湯をチョイス。
JR南大分駅近くの市街地に立つ小さなビジネスホテルなのですが、専用の入り口は昔ながらの銭湯感覚。
浴室に入れば湯船の底の湯栓まで延びるチェーンがこびり付いた抽出物でコテコテです。
舐めると塩辛いの何のって♪
湯上りは大好きな久住高原に向かいました。
ここはいつ来ても良い。今日はまたひと際青い空をバックに久住山がそびえたち、南には阿蘇五岳を望み、芝の上にゴロンと寝転がればココロが洗われます。
ゴロゴロしている内に日も傾いて来ました。今夜は南小国のプチトマトの石釜でピザを焼く積もり。
それじゃソロソロ行きますか♪
瀬の本を通り黒川温泉を見下ろし夫婦滝の看板を横目に小国の手前で南に逸れ南小国。
役場を過ぎれば蕎麦街道の入り口に森の洋食屋プチトマト。
何はさて置きpapa&mamaの顔を見てご挨拶。
夕食前に一風呂浴びましょう。
直ぐ近くの温泉館きよらに向かいます。
サラサラとした透明なお湯。
左程の浴感はありませんが掛け流しで気持ちの良いお風呂ですよ。
湯上りは休憩室でゴロゴロします。
さて、プチトマトに戻り晩餐としますか。
お泊りセットは2625円。
セットはピザとパスタとピラフから選べます。何れも具沢山。
また、石釜で焼くピザは体験可能♪
コレはカミサンが挑みました。
生地を延ばし、特製ソースを塗り、豊富な具材をトッピング。
ココまで体験させて貰えますよ。
あとはripapa手造りの石釜でripapaが焼いてくれます。
見守ること数分。チーズはトロリと、パイはコンガリと・・・♪
テーブルにつきワインで乾杯しているうちにパスタも出てきました。
それはそうと、塾長何故かお酒の世界に復帰しています。
どうしたものか飲んでも快調♪
昔のように夜っぴいてガンガンなんてコトはアリませんが、嗜み程度は美味しく戴けます。
旅の醍醐味、訪ねる先々で土地の地酒をチビチビ楽しんでいますよ。
オーナー夫妻との会話と食事を堪能したあと、今夜はライダーハウスでのお泊りも体験します。
月曜日とあって他のお泊りさんは居られず、広い部屋全体を暖めるのは勿体無いと思いながらも暖房に頼ることに。
夏も涼しい南小国ですから冬は寒い。とっても寒いです。晴れた夜の放射冷却は半端じゃありません。
わたしゃ南小国でマイナス十数度の経験もあります。
TVをつけ暫らく地元局の番組を見たりしていましたが、何だかだで10時過ぎには暖房を切り寝てしまいました。
6時頃目が覚め、外を見ればクルマや地面は霜で真っ白。
よく見れば狛犬のような姿勢のままで目を閉じるイヌの背にも白い霜。奴は犬小屋に入らなかったのだろうか?
奴はアヒルや烏骨鶏をオレが『守る』と決めているようです。ハイ
余りの寒さに暖房を入れ、またシュラフにもぐり込みます。
暫らくまどろみますが、トキをつくる烏骨鶏と競うように吠えるイヌの声と只々ガアガア呼び合うアヒルの大合唱で元気よく起きだしました。
お湯を沸かしてコーヒーを淹れます。
旨い! 水が旨いと何でも旨い。当たり前っていえば当たり前のはなしですね。
持参のバケットとカップスープとソーセージで朝食。
カップスープは賞味期限を大幅に過ぎていました。時々クルマの中を点検してみないとイケマセン。
部屋を片付けたりシュラフをクルマに戻したりしていると、オーナー夫婦も開店準備を始めます。
お暇を告げようと店を覗くと『コーヒー淹れたわよ!』。
店中にいい薫が拡がっています♪
お暇する積りが4人で朝からコーヒーブレイクとなりました♪♪
コーヒーのあとは今度こそお暇。
papaは用事でお出掛け。ワレワレはR212を南下して大観峰を通り外輪山を下り、阿蘇谷は内牧に降りました。
内牧温泉では町湯『大阿蘇』。
名前ほど大きなモノではありませんが、気持ちのいいお湯がドウドウ掛け流される庶民的な浴場なのです。
朝から地元の方々で賑わっていましたよ。
湯上りはフラフラと阿蘇神社方面。2〜3日後には火振り祭りなのですが、なかなか日程を合せて観覧するのも難しいな。
拝殿で参拝し、境内で美味しい水をタップリ汲み、ソロソロお昼の心配。(^^ゞ
宮地駅前で見かけた『あか牛』の幟に惹かれ、向かいます。
名前はレストラン藤屋でした。
カミサンはあか牛のステーキ丼。わたしは同じくあか牛のハンバーグステーキ。
阿蘇一帯で広く飼育され、特に中岳一帯では放牧が盛ん。登山道でしょっちゅう顔を遇わせるアノあか牛サンだと思うと些か申し訳ない気もしますが・・・
とても美味しかった。
ステーキは柔らか、ハンバーグはジューシー、何れも旨みたっぷりでしたよ♪
食後は阿蘇神社に戻り門前町を散策します。
門前町にはそこかしこに水基(みずき)が設えられ旅人に清水を提供します。
境内の神乃泉他、小さな門前町に二十近くの水基が点在し、中々の風情なんだな。
門前町中程、老舗のお肉屋さん『とり宮』で名物『馬ロッケ』を買い求めます。(その場で揚げてくださいます)
お店の横に造られた古民家風の小屋掛けには薪ストーブ。
とても心地のよい空間が設えられています。
ご主人が薪を足してくださいました。
ストーブの中でチロチロとあがる炎を眺めながら店先の水基『欣命水』と揚げたての『馬ロッケ』をいただきます。
なんて贅沢な時間なんだ・・・
お八つのあとは斜向かいの酒屋を覗き地酒『産山村』を買います。この酒は大好きな池山水源の湧水で仕込まれているのです♪
おまけに米は米で鯉に雑草を食べさせる無農薬農法。クスグルじゃありませんか♪♪
チョッピリ甘くてフルーティ。買いですよ買い!!
年寄りの分と自分の分を冷蔵庫の中へ大事に大事に仕舞い込みました。
ここらで今話題の『九重”夢”大吊橋』見物に行くことにします。
九重町の新名所です。押すな押すなの大混雑だそうですが、もう暫らく経ったし平日だ からね。空いてるでしょう。タブン
やまなみハイウエイ沿いに阿蘇谷を出て外輪山を登ります。
産山村を通り瀬の本の交差点を過ぎたところで、通りつけた牧の戸の峠に向かわず、久 々に九重スキー場方面に逸れ、ゲレンデに残る雪を眺め、轟々と噴気を上げる八丁原地
熱発電所(ココは見学が可能です。温泉で廻すタービンの迫力を是非一度!)の脇を抜 け、筋湯温泉上を通り長者原の手前から硫黄山の噴煙を背に南下、筌ノ口の集落に入り
ました。
温泉が先かなとも思いましたが、取り敢えず吊橋の見物に向かいます。
行ってビックリ、何ともヒトが多い。火曜日の夕方ですぜ。
一人500円也を支払い九酔峡を見下ろしながら橋を渡ります。
東側にはえっちら崖道を下って拝観した震動の滝がイトもカンタンに眺められるんだな。だけど楽に眺めちゃ値打 ちが半減するナ。
なんてヒネくれ者の独り言デス。ハイ
九酔峡を吹き抜ける風は冷たく強烈。暖冬って話しなど何処吹く風です。寒くて寒くて往復するとスッカリ身体が冷えてしまいました。
タモトの売店で『夢大吊橋煎餅』を買うもそこそこに筌ノ口共同浴場に向かうのだ。
左隣は川端康成が『波千鳥』の構想に耽った小野屋。
いつも変わらぬ黄土色の湯は大きな湯船から溢れ、洗い場をドウドウと流れていきます。
ユックリ浸かって極楽極楽。
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