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2007年7月
先ずは日高道に乗り、道央道に移り南を目指します。
梅雨を逃れてホッカイロ〜
わが地広島は梅雨もタケナワ7月初旬。 でも北海道には梅雨前線も届かない筈♪
またまた豊富な温泉と新鮮な魚介を求め、道南は函館方面に徘徊します。
去年は釧路湿原で余りの寒さに震え、美瑛の丘の暑さに朦朧としましたが、今年はどうなんでしょう。
シゴトを早仕舞いし、西日を背に山陽道をひた走り、順調に名神・北陸道と乗り継ぎ、敦賀ICで降り敦賀フェリーターミナル へ。
埠頭では相変わらず沢山のトラクターが忙しく走り回っています。
チェックインカウンターで手続きを終え、クルマを列につけると程なくヒトだけの乗船開始。フネは去年と同じすずらん。
あの笑顔の素敵なおじょうさん達はいるかな?
船室は一等ツイン、個室です♪
余談ですが、新日本海フェリーには『ペア88』と云うプランがあり、その名の通り合計で88歳を越えたペアには3割の割引が用意され、結果的には二等大部屋と同じ料金で一等個室のリザーブ可能。
ミーハーの癖に疲れやすい年代の体力温存には最適なのだ!
勿論、特等やスイートでもOK。人にも車にも丸々適用されますので大変お得ですぞ。
ただし、この手の割引企画お約束のコトですが、夏休みや年末年始などの繁忙期には適用されないのと、1か月前までの予約必須などを読み落としなく。
さて、旅日記に戻ります。同乗者と車両は別々に乗船するきまり。一足お先に徒歩で乗船するカミサンを見送りクルマに戻ります・・・(^^ゞ
ジッと待つコト一時間。
最後の最後にスロープをバックで登るように指示され、一杯に詰め込まれた乗用車の前にキュートなお尻をキュキュっと押し込むと、乗船ゲートがギュ〜ン。
旅客デッキに入ったトコロで風呂上りのカミサンとバッタリ。
わたしもサッサと入浴を済ませビールをキュとやって就寝。
こどもの遠足の如く朝は早くから目が覚めてしまいマス。
散歩がてらフネの中を徘徊しますが、もう三度も乗ったフネでして余り新鮮味はないのです。トホホ
平穏な航海は続き、何だかだでフネは津軽海峡。
ココは何度来てもいいですね。
右舷間近の竜飛岬に風力発電のプロペラを数え、同じく右舷前方に下北半島大間岬。左舷には松前半島に続く函館湾。
潮早い海峡に操業する漁船を眺めているウチに亀田半島恵山岬を回り込み、とっぷり暮れた頃苫小牧入港。
よく問われるのは、『広島なら舞鶴の方が近いのに、わざわざ遠い敦賀から乗るのは何故?』。
それは『唯々この津軽海峡を眺めたいから。』と答えるしかアリマセン。
最後の最後に乗ったので降りるのは最初♪
甲板員がピッと吹く笛を合図に北の大地へ踏み出しました。
さぁ〜 喰うぞォ〜!
飲むぞぉ〜!!
目的地は夕方フネから眺めた函館方面。何とも無駄な話ではありますが、致し方ありませんね。
バンバン走り有珠山SAでトイレ休憩。
クルマを降りると辺りにはプ〜ンと硫黄の薫りが・・・
イヤァ〜 温泉入りたい!
このままココで寝て、朝っぱらから洞爺湖温泉に浸かり、有珠山辺りを観光するかとも思いましたが、やはり北海道の玄関口函館に向かい、函館山からの夜景を眺め、朝市で海鮮丼を喰ってからと思い直し南下を続けます。
森町の道の駅『YOU・遊・もり』で撃沈。
ここは『オニウシ公園』の駐車場やレストハウスを転用したものらしく、施設は旧いながらも清潔に管理されていました。
なお、大駐車場にトイレは無く、夜間に使えるトイレ近くの駐車場は国道5号線脇で狭いうえに坂道を上ってくる大型トラックのエンジン音を少々煩く感じます。
でも、おやすみ・・・
朝早く目を覚まし、『オニウシ公園』を散策。
相当に規模が大きな公園でした。
驚くほどたくさんの桜が植えられており。花の時期には大層見事なことでありましょう。
木々にはサクランボが沢山実り、野鳥が人の気配を気にする風もなく群がっていましたよ。
もちろん、おバカも口にしてはみましたが・・・(^^ゞ
この空間がとても気に入ったので、朝食はココでとることに。
パンは三木SAで買った宝塚ホテルのバケット。未だ銘水を手に入れていないので飲み物こそ缶コーヒーですが、気分よく公園中央のベンチでブレックファ〜スト。
オニウシ公園を後にして国道5号をチョット引き返し山手に入り濁川温泉。
早朝から入れる『天湯』を訪れ入浴。
湯煙でレンズが曇ってしまいましたが、浴槽の框からサラサラと溢れゆくお湯が嬉しい真っ当な温泉でした。
湯上りには応接セットに。
ステテコ姿で新聞を読んでいた親爺の『ダンナ広島かい?江田島に行ったよオレ!』に始まるよもやま話に耳を傾け、自慢話にも相槌をうちホッコリ心地良い時間を過ごしました。
ズ〜ズ〜弁色濃く言葉遣いもぞんざいで、おまけに厳つい顔のオトコですが、その実ひとなつっこくてなかなか好い味出してましたよ、天湯の親爺。
濁川温泉を後にして、再び国道5号を走っていると『森駅』の案内。
ココよココココ、ココの駅弁イカ飯よ!
と云うカミサンの声。
もちろん行ってみましたとも森駅。
おバカも大概にしなさい!
駅弁なんて有るワキャないさ。
だって朝の8時前だもん。
頭で判っていても腹は未練タラタラ。(^^ゞ
ヨロヨロと走り出し、駒ケ岳の北麓をまわり、『鹿部間欠公園』。
足湯に浸かりながら噴き出す間欠泉を待つ趣向♪
聊か造り過ぎとの感も否めませんが中々洒落ています。
シュ〜ッと云う音がしてきました。
イザ噴き始めてみれば可哀想に噴き出すお湯はトランポリンみたいなモノで頭を押さえられています。
でもヤタラ勢いも良く、壁の向こうに国道ならば仕方ないかなぁ〜。
噴き上げるお湯を眺めたあとは『大沼公園』に向かいました。
ここでもやっぱり温泉。
その昔、大沼公園の駐車場で野宿したトキ、管理事務所のオヂサンが連れて行って呉れた農家の庭先の湯小屋に入りたかったのですが、幾ら調べても判りません。
仕方がないので、今の世のチョイスは温泉通の友人夫妻もお薦めな『留の湯』。
澄切ったお湯は掛け流され、窓の外には森がひろがります。
いいお風呂でした。
湯上りに丁度入浴客がいないと云う宿泊者専用の安政の湯を見せて戴きましたら何だか三十余年を経た朧げな記憶のお風呂によく似ています。
ココだったのかなぁ〜?
わたしが農家の庭先と思いこんでいただけなのかなぁ〜??
しかし見ず知らずの若者を温泉に連れてくなんて、よっぽど臭かったんだろうね、オレ。
何はともあれ好いお湯を浴びた後は、大沼の小島の数々を散策しましょう。
と、云いつつも地図にある流山温泉も気になり、もしかしたらココかいなと思いつつダートを走り立ち寄ってみました。
だけど、入口にはミニゴルフ場、奥には0系?窓が小さいから200系か東北カラーの新幹線車両が鎮座し。建造物はバブルの名残り風。何だかナァ〜
パス! ここは忘れよう。
原生林を抜けブラブラと湖岸を走り公園中心部を目指します。
クルマを置き散策をはじめたワレワレを誰かが呼んでいます。
呼ぶは土産物屋の店先から『じゃがバター』。
誘惑に負け、店先のベンチでいただきます。カミサンは『揚げイモ』を賞味。
美味いねぇ〜♪
喰いながら辺りを見渡すと小島巡りの観光船が千円足らずとあります。
あの頃は一体幾らだったんだろう。
何日分かの食費になろうかと云う金額だと記憶していたのですが・・・
何れにしても小僧にはとても乗れるような料金ではありませんでしたよ。
当時から余り値上げしていないのかも知れませんね。
何はともあれ乗船しましょう。
何の為に急ぐのやら、やたらカッ飛ばす観光ボートの曳き波が少々煩いのですが、去ってしまえばのんびりのどかな周航です。
脚が遅くて腰が座った観光船こそ景色を楽しむ小島巡りにピッタリ♪
大沼・小沼を周遊し五合目から上がガスに包まれた駒ケ岳をバックにハスの花やヒシの花をユックリ観賞しました。
周航のあとはコレマタ懐かしい『沼の屋』の団子♪
大沼駅前です。
行ってみると区画整理されてスッカリ奇麗になった駅前だけど、駅舎は記憶通りの佇まい。
でも、聞こえてくるのは中国語。ここでも団体さんの多くが裕福そうな身なりの台湾・中国や韓国のみなさん。
とっても賑やかですヨ。
朧げな記憶を頼りに小路を入り、何やら高級そうなレストランの脇を通り、小さな舟溜まりへ。
ジュンサイ採りの小舟を眺めます。
記憶の中の小屋はなく、もちろん漁師さんの姿もありませんでした。
5号線に出て函館方面。
留の湯で貰った『粗品引換券』に誘われ『昆布館』。
本格的な昆布ミュージアムだの加工場見学など色々用意されていますが、要はとても大規模な昆布尽くしの土産物屋サン。
でも、ここは好いですよ。
粗品に美味しい昆布飴を貰ったからって云う訳ではなく、良いものが適価で並べてあると感じて沢山購入したのだ。
昆布館を出ると、函館方面横津岳と空と黄色い愛車のコントラストが気に入ったので、パチリと一枚♪
5号線には函館新道と云う高速道路並みの高規格道路が出来ており、路傍に情緒はありませんが、東側の山肌を切った高い位置を走り、向うに函館山、その手前に旧市街を一望する絶景。
函館を眺望しながら入市すれば、否が応でも期待は高まります。
函館に入ったワレワレは早くもランチの算段です。
今夜は炉端でホッケとイカ尽くしの積り。明日の朝は朝で朝市で海鮮丼の積りなんだから、お昼は軽く行こう!と話が纏まり、カミサンがガイドブックで拾った元気で評判と云う『ラッキーピエロ』。
地場のバーガーチェーンだな。
港周辺の店舗には駐車場が無く、広い駐車場を持つ店舗を検索すると五稜郭近くの松陰店が16台。
迷わずココに向かうことに。
入ってみるとどのテーブルにも高校生のグループ。活気にあふれています。
頼んだのはチャイニーズチキンバーガとラッキーエッグバーガー。旨くて安くてボリュームたっぷり。
いやはや、とても『軽く』とは参りませんでしたヨ。(^^ゞ
折角ココまで来ているのですから五稜郭公園に行かない訳には参りません。
公園を散策し、門前の土産物屋を冷やかし、ベイエリア方面に。
地場産品購買の穴場と聞く中嶋廉売を通りを冷やかし、茹でとうきびを食し、駅前朝市地区やベイエリアを探索しつつ函館山山麓景観地区にむかいました。
先ずはミーハー必見の八幡坂で記念写真♪
センターラインが指す彼方には今にも動き出しそうな『摩周丸』の姿。
旧青函連絡船桟橋に展示係留され、今はもう動くこともありません・・・
元町辺りの洋館街を徘徊し、ココでもメロンソフトを賞味したワレワレは懐かしの『谷地頭温泉』に向かいます。
同じく函館山山麓にあり、立待岬に少し寄ったところ。行ってみると、何とも立派なお役所然とした建物・・・
建て替えられたと聞いてはいたのですが、昔の建物の好印象が強すぎて、無機質な外観にちょっとガッカリ。
ところが、大浴場の戸をあけてビックリ。
アレレェ〜? 昔とおんなじジャン!
とっても広い浴槽におびただしい数の洗い場。外観こそ味気無く成っていましたが、これぞ公衆大浴場と云わんばかりの暖かい雰囲気はそのまま♪
勿論ドウドウと掛け流される褐色のお湯も健在でした。ヽ(^o^)丿
湯上り。サァ何を食べようかとご相談。
想い出の五稜郭電停の『野武士』を探し当て、移転先や電話番号を控えてはいたのですが、電話にはでません。
名物ママもかなりのご年配と思しく、営業しているものやらどうやら・・・?
炉端で喰ったホクホクのホッケやイカそうめんとママのご高説を諦め、他をあたります。
アレのコレのと云うウチにも、昼下がりに五稜郭公園脇で見た『松尾ジンギスカン五稜郭店』の看板がチラつき、「函館でジンギスカンでもあるまいに・・・」と云いつつも向かうこととなりました。
しかし、『イカそうめん』がどうして『ジンギスカン』に化けるかね。浮気者め!
でも、まぁ、何と申しましょうか、旨かったデス。函館で食すジンギスカン。
ラムソーセージもヨカッタ。キムチもヨカッタ。あっ、スープも♪
マダマダ移動の予定で酒が飲めないのが何とも残念でした。
滝川の本家本元でも喰ってみたいな。(^^ゞ
食後はイヨイヨ函館の夜景です。ロープウエイの駐車場に向かうとガラガラ。
整理のオヂサンは端っこの安楽なところに停めさせて呉れ、チョコッと道を渡ればロープウエイ乗り場。
だんだん暗くなる街を見ているうちに麓の駐車場にはドンドンクルマが入っていきます。
見る間に一杯になり、周辺の道路にまでバスが溢れる様子が見えます。
凄いんですね。夏休み前の平日ですよ。
夜もとっぷり暮れ、美しい鼓型の夜景を満喫し山を下ります。
昼間歩いた元町近辺を今度はライトアップでもう一度♪
八幡坂の夜景もオツでした。真中後方が昼間見た摩周丸のイルミネーションです。
寝る前にひと風呂浴びようと湯の川温泉に向かいました。
入るのは温泉銭湯日の出湯。
ココの湯は熱い!
地元の方の我慢比べを眺めながら、奥手の少し温い浴槽に浸かります。
それでも十分に熱い湯にジッと浸かって目を閉じると、その昔コノ日の出湯の前に停めたDT1からテントにストーブ・コッフェルまで根こそぎ盗まれれ途方に暮れる習志野のバイク乗りの姿を、つい昨日のコトのように思い出し、チョッと瞼が熱くなりました。
そう云えば、大間から一緒に渡って来た連中と知床岩尾別YHでの再会を約しココで別れましたが、カレだけが岩尾別に現れなかったな・・・
もう眠くなったので朝市傍の駐車場に移動。先輩マブチ翁よりの有り難い情報で一泊500円(21時〜7時)函館駅に近接。少々明るすぎますが快適。
おやすみ。
何だか賑やかな気配に目を覚ますと5時。
当たり前でしょうが朝市は既に稼働。ボチボチ出かけます。
所狭しと並べられる商品を眺めればちょっと高いかな?
と、云っても去年の釧路『和商市場』と比較するからでしょうけどね。
それでも場内をウロウロ徘徊するうちに、誠実そうな顔ぶれの成田商店と云うお店をみつけ納得のお買い物♪
イヤ、決して他が怪しかった訳ではアリマセンよ。
成田商店自家製 イクラの醤油漬けは ”いくら”試食しても飽きませんでした。
イヨイヨ海鮮丼です。
成田商店の隣の『桜』にしました。
場内の店舗相手に朝食の出前が忙しそうでしたが、丼ものはOKとのこと♪
ここでも和商市場の勝手丼と同様に、市場中央に置かれたテーブルで戴く体裁。
見ればテーブルの傍には大きな水槽が置かれ沢山のイカが泳いでいます。
上手いネェ〜 この演出
おバカがコレに飛びつかない訳きゃぁアリマセン。(^^ゞ
早速、チャレンジ。
とりわけ元気に泳ぐイカのなかで一際大きい奴を釣り上げたのだ!
イカは直ぐに・・・ → → →
ゲソはクネクネ。口に入れれば舌に吸いつきます。
アァ〜 旨かった♪
喰って見て買って気がすんで、函館を離れます。先ずはいつもフェリーが北に転針する恵山岬。
ガスが濃く下北半島は望めませんでしたが、集落を抜けた先の『浜の湯』に入れて戴きます。
防波堤が後なんでしょう。
切り欠いた防波堤の間に浴槽があると云う、不思議なお風呂。
流木除けのネットが不気味ですが、浴槽に浸かれば目の前はテトラポット。知床羅臼の相泊温泉にちょっと似た雰囲気。
同じ道道行き止まりと云うところも似ていますね。
カミサンも堂々ご入浴。
入浴していると、地元の方もおいでになりました。ナンバーをご覧になられたようで、其れを切っ掛けに色々お話を伺いましたよ。
好いお湯を浴び、道道を引き返します。なとわえさんの道の駅に立ち寄りますが時間も早く未だ開店していません。
友人や先のマブチ翁からココの食堂の食事や売店の海産物は絶品であると聞かされているのですが、ユックリするにしても余りに時間があり過ぎて困惑・・・
結局、海岸を散歩し隣接のキャンプ場を視察して、後ろ髪をひかれつつも恵山を後にしました。
次の目的地は男爵資料館。言わずと知れた男爵イモの故郷。
ですが、何かと評判の良い函館北部の西桔梗温泉が気になり立ち寄ります。
お湯もさることながら浴槽が面白かった。ヒューム管を輪切りにして床に据えています。
内湯に3つ、露天に3つ、計6つのヒューム管には素晴らしいお湯が満たされ掛け流されていました。満足満足♪
ご機嫌で動き出し男爵資料館。
資料館の建物は材その物も川田男爵自ら北米より輸入した牛舎をそのまま使用しているそうで、牛馬の脚を傷めないように床に敷き詰められていたと云う木のブロックも残されていました。
楽しみにしていた日本最古の蒸気自動車は残念ながら貸し出し中。
ホ〜ントに残念・・・
でも期待以上の展示物の数々には大変いい勉強をさせて貰いましたよ。
ここで、もう一つのお楽しみ、ランチ。
川田男爵の別荘跡に建つレストラン龍杉創(りょうざんそう)。
写真はじゃがいもスープセットだす♪
男爵イモを味わったあとはトラピスト修道院を覗きます。
見えますか?
並木の向こうのとんがり屋根。
門前の修道院直営売店でクッキーを買って移動開始です。
国道に出て松前方面に走ります。
少し走ると知内の小さな街の中に古くて可愛い建物。横目に通り過ぎようとするとカミサンは「ベーカリーって書いてある!」。
鼻がイィ〜! 違った、目がイィ〜!!
急遽Uターン。ミ〜ハ〜ミ〜ハ〜と国道を戻ります。
名前は『ベーカリーくるみの木』。
ちなみに、玄関右の柱に掛かる小さな木板が唯一の看板。
この写真で見えますか? まったくヨク読めたモンだ・・・
何はともあれココで明日の朝食を捕獲♪
素朴な風合いで美味しそうなパン。これで明日の朝もルンルンだな♪♪
食い物を手に入れると俄然元気が増すおバカ共はガンガン進みます。
道の駅知内を覗くと横にはプラットホーム。建物内には改札もあり、JR駅との兼用でしたヨ。
青函トンネルから丁度出てくる電車を眺め、向かうは北海道で一番古いと云う温泉『知内温泉』。
何をもって一番なのか、おバカには今一つよく判りませんでしたが、歴史は感じさせて呉れますし、お湯も中々のものであることは間違いありません。
浴室の床は千枚田状態。コテコテのお湯でしたよ。
好いお湯に浸かりご機嫌で松前に向かいます。
ここは北海道唯一の城下町。とりわけ『松前藩屋敷』はとっても楽しみにして来たのですが・・・
来るんじゃ無かった。経験上、大手観光雑誌のヨイショは鵜呑みにしないのですがコレは抜かりました。反省しきり!
気を取り直し江差方面に転進です。
追分ソーランラインを延々と走ります。前方に奥尻島が見えてきました。
峠を走っているとキツネが道の真ん中をウロウロ。
クルマを停めると端によってじっとコッチを見ています。
逃げはせず、さりとて寄って来る訳でも無く、サラサラ媚びる風もなく、とても好い感じ。
ただ、視線がわたしの目と足下を交互に落ち着かない様子・・・?
ふと、先程キツネがいたセンターライン辺りに目を遣れば何やら小動物の骸らしきモノ。
合点がいきクルマを移動すると、、直ぐに戻ってきたキツネはソレを咥え嬉々とした様子で路端の繁みに消えて行きました。
折角みつけた獲物をコワそうな髭の親爺に横取りされたと思ってたんでしょうね。(^^ゞ
キツネのお蔭で救われましたが、長く単調な海岸線でした。
山ノ国の道の駅もんじゅを覗き、道道を山に分け入ります。目指すは湯ノ岱温泉。
国民保養センターだったかな? ご入湯♪
知内温泉と同じ山裾だからか、とてもよく似た泉質。浴室の床も千枚田状態なところまで類似。
何はともあれ好いお湯をいただいて満足満足。
再び国道228に戻ります。
松前に懲り、期待を押し殺して江差の街に入るとマタマタ裏切られました♪
ここでは期待を押し殺す必要はありません。
この街には一見の価値が!
歴史的建造物もさることながら、新造の建物にも統一感を持たせ生きた町並みづくりに感心。
何より街の方々がこの街を誇りに思い、かつ愛しておられる様が随所に現れていますよ。
細かく論評致しません。是非ご自分の目で耳で足でお確かめ下さい。
今日の夕食はつるみ食堂。
わたしゃホッケ定食、カミサンは海胆ラーメン。
何かにつけてホッケ・ホッケ・ホッケ。
わたしゃコノ旅の間、何尾のホッケを食すことになるでしょう?
とにかく旨かった。
満腹の腹を抱え、今度はお風呂。
道の駅からほど近い丘の上『江差町温泉保養・ぬくもり温泉』。
クルマを置いて入ろうとすると、入口付近の東屋でご婦人方が賑やかにお喋りしています。
何だろうと思って覗いて見たら、足湯でした。
湯上りにセイコーマートでビールを買って『道の駅江差』。
関サバ関アジで有名な『佐賀関の道の駅』そっくりでビックリ。
建物から国道と海岸の間に細長く作られた駐車場まで、デジャブかと頬をツネってみたくなる位いヨク似ていました。
傍の国道に通行量も少なく熟睡できましたよ。
起きぬけに防波堤の上に立って沖を見ていると、ジャワ!ジャワ!ジャワ!と伸びたチェーンがケースを叩くと思しき音がだんだん大きくなってきます。
音がする方を見れば、大きく右に傾いだカブがヨロヨロとコチラに・・・
捕まっちゃいましたよ。(^^ゞ
『第一ジモティ』はいろいろ話し掛けて来ますが、歯がない上に強烈なズーズー弁。何を言っているのかサッパリ聞き取れず、会話になりません。
もっとも、こちらの返事など聞く気も無いようでしたケドね。
そう云えば年季が入ったヰセキ農機の帽子が目に焼き付いてるけど・・・
ヘルメットは被ってたっけ、ジッチャン。
ひとしきり話し終えた『第一ジモティ』が満足げにジャワ!ジャワ!ジャワ!と去っていくと、今度はバケツを持った『第二ジモティ』登場。
「ヨォ〜〜ヨォ〜〜ヨォ〜〜〜」と声掛けながら海に向かってイカのアラを投げます。
どうも道の駅に泊まってる旅行者の為にカモメを呼んで呉れているようでして、集まってきたカモメたちは宙を飛ぶイカのアラを咥えて群れ飛びます。
『よく馴れてるね』と声を掛ければ顔をクシャクシャにして、丸々と太ったイカを『ケサんだ!』と差し出して呉れます・・・
昨夜見た、沖に散らばる漁火の中にコノ親爺も居たようです。
残念ながらわが食卓にイカは並ばず、昨日くるみの木で捕獲したパンとカップスープで朝食。
ジモティとの濃厚な交流に満足し、ご機嫌で平田内に向かいます。
目的は朝湯♪
こんな時間でも入れるのはもちろん野湯。名は『熊の湯』。
先客のオト〜サン方は何れもジモティ。みなさんで湯守りを務めて居られる由。
羅臼の『熊の湯』もそうでした。
パーク?ゴルフの朝錬とセットだそうですよ。
クルマには『湯探歩クラブ』と云うステッカー。中々のシャレ者たちと出会いました♪
えっちらほっちら国道にもどります。さて、どちらに行こうかとご相談。
このまま日本海側海岸の絶景を眺めながら北上するのも良いのですが余り北上すると八雲辺りまで戻る気になれなくなりそうです。
国道227を鉛川温泉経由で噴火湾側に出ることとしました。
見市温泉、鉛川温泉に立ち寄りますが、何れも朝は泊り客のみ。
国道5号に出て、先ずは八雲飲料の工場敷地内で名水を汲みます。
ホントに美味しい水でした。
初日入り損ねた銀婚湯。
国道から山中分け入る上の湯温泉、とても評判の良いお宿です。
もうお泊りの方々も入浴を済まされており、せせらぎを見下ろし、対岸の林を望む素晴らしい露天風呂を独り占めでゆっくりと入浴させて戴きました。
再び国道5号に戻り、途中で見た噴火湾パノラマパークの看板を目指します。
その名の通り眼下に広がるのは噴火湾。長万部に至る海岸線から噴火の記憶も新しい有珠山、室蘭地球岬も手に取るように見渡せます。
絶景でした。
場内には豪華装備のオートキャンプ場も併設され『文化的』なキャンプが可能です。
しかしマァ、金の掛けようが半端じゃない。誰が払うんだこのツケ。
直ぐお向かいがKFCプランテーションでした。
ウチの店のお向かいもKFCです。
はっ、関係ないか。(^^ゞ
う〜ん・・・トリでも喰う?
未だ店頭に無いと云うフライドチキン喰ってピザ喰って油まみれの口を拭いながら次の見所をアレコレ。
結局、長万部辺りはスッ飛ばして有珠山に向かうことに。
どうもおバカは煙に弱いようで、霧島でも桜島の噴煙にすっかりヤラレてしまいましたが、ここでも噴煙を見てしまうと居ても立ってもおれません。
上陸の夜『有珠山PA』で硫黄の香りを吸ったコトも尾を曳いているようです。
しかし、野良寝旅ならではの行き当たりばったり。お宿の予約をしているとコンな塩梅にはなりません。
ホントお気楽なもんだな。
先ずは昭和新山。
カミサンもっと大きいモノだと思っていたようで山を見ても何のことやら分からず。
続いて有珠山をロープウエイで登ります。
洞爺湖と噴火湾を見渡し硫黄の香りを胸一杯に吸い込み山を下ります。
続いて向かったのは、噴火の模様を固唾を呑んで見守った記憶も新しい『西山山麓火口群』
通称”西山火口散策路”。
散策って言えるほどノンビリした様相ではありません。
路端には『地熱帯を踏み抜かないようご注意ください。』なんて看板。
う〜ん?注意・・・??
流石です。ここは自己責任を問われる『散策路』なのです。
チョット重く、聊かハイになった気持を抱え、”無料”駐車場の屋台で噴気で蒸した卵を食します。
アァ〜硫黄臭くて旨い。
温泉街に降り金毘羅火口も見物。
ボランティアガイドの腕章をしたお父さんの解説を聞き、一通り終わった頃に『温泉入浴のお薦めは?』と問うと、迷うことなく『大和旅館!』。
建物は古びたお宿でしたが、源泉掛け流しが自慢。
丁度貸し切り状態で、窓を開け気持の良い入浴でした。
湯上り、フロントのおニィ〜ちゃんに、魚が喰いたいナと云えば。コレマタ迷うことなく『松前屋!』
何と300発の花火が毎晩打ち上げられるとの話もして呉れ、今夜は洞爺湖畔でお泊まりと決まりました。
『松前屋』を覗き営業時間を確認♪
花火にも随分時間があるので『アトで二人ね』と言い残し、おバカは洞爺湖畔一周ドライブに出掛けます。
キムンドの滝を眺め財田オートキャンプ場の豪華設備を観覧し、曙公園のキャンピングカーの群れを眺め浮御堂園地で休憩。
『浮御堂』こそ素人の手慰みと思しき代物でしたが、眺望はと言えば沖に中島、南対岸に洞爺湖温泉街を遠望する最高のロケーション。
おまけに、『キャンプ一泊500円、洞爺村観光協会』という看板もあります。
ってコトは、奇麗なトイレも遠慮なく使えて野良寝も公認。万事村のお墨付きってこと♪
ここで朝日を拝みたいと云う話がマトマリ、温泉街での食事と花火の後はココまで戻ることに。
ってことは晩飯に酒はダメか・・・
ジモティ『ボランティアガイド』一押しの『大和旅館』が一押しの『松前屋』はわたしも一押しです。気さくな女将さんが仕切る店は明るく常連客も陽気。
夫婦ですっかりファンになってしまいました。
何といっても、『今日のおまかせ』二千円(二人前より)は最高。
チョットしたお宿の料理に負けずとも劣らぬもの。みなさんも洞爺湖でお食事の際は、騙されたと思ってぜひ。
女将さんゴメンね、ホタテの酒蒸し残しちゃって。だってアサリの酒蒸しじゃあるまいし山盛りなんだもの。
松前屋は洞爺湖温泉公共駐車場東ブロックの直ぐ北側です。
次の機会は『大和旅館』に素泊まりして『松前屋』で宴会と決めましたよ。
食事を終えるころにはもう8時半。
ジモティには日常的で珍しくなさそうな『ロングラン花火』ですが、われわれはゼェゼェハァハァ温泉街中心部の湖岸に駆けつけます。
満艦飾の花火観覧船が出てゆき沖に漂泊するのを見計らったように、温泉街西の端にいた小舟の上からドン!と打ち上げが始まりました。
アレ?チョット場所が悪かったかな??と思うと間もなく船が移動しチョット東寄りで『ドン!』。
5〜60発打ち上げるとマタ少し東へ・・・
大和旅館のおニィ〜ちゃんが『見物は何処でもいいですよ。温泉街全部から
見えるようにしていますから。』と言った意味がよく判りました。
湖岸に沿って東西に拡がる温泉街のお宿全部から見えるように湖岸を移動しながら打ち上げるんですね。
サービス満点と云うか苦肉の策と云うのか。(^^ゞ
何れにしても大したもんです。コレだけの規模の花火を毎晩打ち上げるなんて大した熱意です。資金集めも半端じゃないでしょう。
頑張れ洞爺湖温泉!
セイコーマートでビールと酎ハイを買って浮御堂園地に移動。
北海道限定イカチーズを肴に寝酒。
アァ〜、今日も一日よく遊んだ。
おやすみ
睨んだ通り爽快な朝を迎えます。とてもご機嫌な場所でした。
八雲で汲んだ名水でコーヒーを淹れ、チーズにパン。
イヤァ〜お洒落。(^^ゞ
札幌ナンバーのキャラバンやハイエースが一斉に移動を開始したのと入れ替わりに入ってきた軽自動車のご婦人の腕には『洞爺村観光協会』の腕章。
曙公園キャンプ場と一体の運営だそうでして、清掃協力金一人500円也をお支払いすると、ワイパーに領収書を巻きつけていかれました。
おバカは余りの好天にジッとして居れず、羊蹄山方面に向かいます。
道の駅ルスツに立ち寄り美味しそうなサクランボと何やら知らないスイカのミニチュアのような半透明で薄緑色のモノを買いました。
店の方は薄緑色のものは2〜3日で赤く色付き、食べごろになりますと言っていましたが、一週間経ってもウチのテーブルで薄緑のまま・・・?
美しい円錐形の羊蹄山を眺めながらジャガイモ畑の間を進んでいると、ふるっぷ温泉と云う看板がありました。
野球場やグランドの奥にピンクのド派手なプレハブ。『仮設』とも書いてあります。
身悶えするほど入りたかったのですが、営業は11時からと云うことで渋々諦めました。
京極ふきだし公園。
写真は流れの途中の堰ではありません。
名前の通り、羊蹄山の伏流水があそこから地上に噴き出しているのです。
土産物屋で水汲み用に貸し出す手押し車が行列を作る賑わい。
群れる人々と共に美味しい水をタップリ汲みました。
続いてニセコ温泉甘露水。
ここでも沢山のヒトが容器を持って水を汲んでいます。
ワレワレもボトルをしこたま用意しているので頑張って参加します。
クルマに積み込んでいると「えっ!広島ナンバーって広島県の広島?」って聞かれましたよ。
入湯は硫黄たっぷりニセコ湯本温泉。
広島からもスキーツアーが盛んに催され、お馴染みの地域です。
遊び好きなら一度や二度は・・・ネ♪
先ずは大湯沼。
辺り一面臭くて臭くて嬉しいィ〜
大湯沼散策後は、隣接の雪秩父。
入浴前に食堂で昼飯。
雪秩父自慢の露天風呂群をゆっくり味わいます。マァ何ともアレですね。大湯沼を見た後にコノお風呂に浸かるのは何とも言えない気分です。
丸で沼そのものに浸かっている気分。
しかし、冬場は一面の雪景色で気付かないのですが、露天風呂群はボロボロ。
セメントは厳しい寒さにヤラレるようですね。
湯上りにフロントに置かれた余市のサクランボを買います。
昼寝でもと思い湯本野営場を覗きましたが、駐車場は大混雑で諦めました。
いいなぁ〜コレ。ちょっと動けばTシャツの胸元からもプ〜ンと硫黄の薫り・・・
クルマの中も臭い臭い。あぁ〜 幸せ♪♪
次の目的地を相談します。
順当ならば日本海側に出て島牧から岩内、神威岬から積丹岬とも思ったのですが、帰りのフネが小樽発ですから、この辺りは最終日に廻すこととして、再び太平洋側に出ることにしました。
登別温泉に向かいます。
高額旅館立ち並ぶ温泉街をザッと流し、中国の団体さんに混じって中国語の解説を聞きながら地獄谷を見物。
大湯沼を経て倶多楽湖に向かうべく山道に入ります。
倶多楽湖は神秘的な湖でした。ただ、湖畔の食堂が掲げる私物が如き看板さえなければとても良かったのですが、残念です。
ここで何故か『水平線から登る朝日』を見ようと云うコトに話が纏まりました。
目的地は直ぐそこの地球岬ではなく、なんと『襟裳岬』。
流石おバカ。
セイコーマートで晩飯を手に入れ、憂いなくバンバン走ります。(^^ゞ
道央道に乗り、苫小牧で無料の日高道に入り富川からはR237『日高国道』を経てR235通称『浦河国道』。
ここから日高、新冠、静内、浦河と国内有数の競走馬産出地が続きます。明日はこの辺りを徘徊する積り・・・タブン。
浦河国道に差し掛かるころです、『ひだかこんぶらーめん』と呟くと、隣でもハモって『ヒダカコンブラーメン・・・』。(^^ゞ
同じ看板を読んでいました。
やはりコンビニ弁当が晩飯では腹は満ちても気持の部分は納得できていなかったんですね。
相当行き過ぎていましたが、勿論Uターン。
二人で『一杯の掛け蕎麦』ならぬ『一杯の日高昆布ラーメン』。餃子も頼んでルンルン♪
一杯のラーメン分け合うスタイルを不思議に思われたのでしょう。常連さんとの小さな交流もあったりして楽しく戴きましたよ日高昆布ラーメン。
店の名前は失念しましたが、浦河国道西側大きなお寺のお隣でした。
新冠の道の駅『サラブレッドロード新冠』に立ち寄りますが、余り野良寝向きのようには見えませんでしたね。
ただ、隣の『レ・コード館』はチョット興味を持ちましたヨ。
再びひた走り夜道をドンドン南下。
新ひだか町(旧 三石町)の道の駅『みついし』にも立ち寄ります。
ココには夥しい数の車中泊と思しきクルマが停まっていました。温泉?館もありましたがパス。
思わぬ寄り道もありましたが、結構速いペースで車列は流れ、ナビの到着予想時間はドンドン前倒しに更新され、なんとビールの自販機が稼働している時間帯には襟裳の街に入ってしまいました。
月明かりの下、廻る灯台の灯りに照らされる襟裳岬の駐車場は広く、トイレも清潔。車中泊もパラパラ。
ワレワレもおやすみ。
周りのクルマのドアの音で目を覚まします。
カーテンの隙間から覗くと外はすっかり明るくなっているようで、危うく肝心の日の出を見損ねるところでした。
水平線から登る朝日は美しく、はるばる来たかいがあろうというものです。
朝の4時というのに、結構な人数が岬の灯台下で朝日をみていました。
岬近くの民宿にお泊まりかな?
そのまま岬の先の展望台まで歩き沖の岩場を眺めているとポッカリ浮かぶアザラシと思しき海獣の頭。
辺りをキョロキョロ見渡し、丸い背中をみせ沖に向かって潜っていくと、もう視界の何処にも浮かんで来ません。
カミサンはもっと見たいと我が儘な事をホザいています。遠くはマダマダよく見えるわたしも眼を皿のようにして海面を眺めますがもう何も現われません。
一頭だけってことはないと思うのですが群れは何処なんでしょう?
まぁ、魚だって活発に捕食活動をこなす朝マヅメですから、きっとカレらも沖で漁をしているのでしょう。
探し疲れてクルマに戻ります。
今朝のコーヒーはニセコの甘露水で淹れました。
デザートはコレまたニセコ雪秩父で買った余市のサクランボ。
今日も一日しっかり遊ぶぞぉ〜!
食事をしている間に、岬の周辺には昆布取りの小舟が沢山出ていました。
夏とは云え押し寄せる波は小さくありません。
岩場で揺れるフネから盛んに昆布を刈り取ってはデッキに積み上げ、浜に戻る小舟たち。
老若男女総出でしょうか、浜では昆布干しも始まっています。
何もないと唄われる襟裳の春。
でも、其処には確かな人の営みがありました。
さぁてと、何処に行こうか、何を見ようか、何を喰おうかな。
カミサンはまだアザラシにコダわっています。
アザラシが確実に見れるトコロ? 次の目的地は旭山動物園か??
って、旭山動物園まで何キロあるんだ。
早速ナビに下問。奴は328キロ:所要時間6時間32分と答えます。う〜ん・・・
まっいいっか。サラブレッド街道を冷やかしながら北上することとしましょう。
東側の海岸に出て通称黄金道路を通り百人浜。
キャンプ場を覗いてみました。
入口にはチェーンが掛かり、中では出発準備が済んだバイク乗りがボ〜っとしています。聞けば7時まで開かないそうです。
う〜んお役所チックやなぁ〜
襟裳岬を離れ浦河方面に走ります。
国道沿いには昆布干しの浜か牧場か。牧場には母馬と共に草を食む仔馬が目につき、仔馬同士でじゃれ合う姿が何とも微笑ましい♪
浦河に差し掛かると、馬事資料館の看板。
入口の立派なゲートには『優駿の門』と書いてあります。
未だ8時前ですが、雰囲気だけでもと考え駐車場に乗り入れました。
すると、学芸員らしき方が「見学ですか?」。
「スイマセン散歩させて下さいね。」と言うと「今開けますからどうぞ。」
えっ? 9時からって書いてあるけど良いのかね。
先ずは『浦河町立郷土博物館』。旧い小学校の木造校舎が使われています。
中々見応えがある展示物でした。
続いて馬事資料館。何れも無料ですが展示内容は満足出来る内容でしたよ。
何より青年教師風な学芸員さんもいい味出していました。二重丸♪
浦河の街を更に北上します。
どこの浜にも昆布が干してあります。大変な数の昆布。
路肩に停められる場所があったのでチョット干場に立ち寄ることに。
長いですね昆布って。
浜では沢山の方々が働いています。
こんなに人が居るんですね。
新冠まで北上しました。しかし無理やりですが上手ですよねコノ当て字。
新冠八景と書かれた駐車公園。
ここもサラブレット銀座のど真ん中だそうで、見渡せば全周牧場だらけ。
ここにも仔馬を連れた母馬が沢山います。
側車付きのハーレーが三台。
傍には関西弁で歓談するジジババも3組。
ほのぼのしたいい姿♪
この頃、小僧どもが街中でやたら乗り回していますが、このジジババほど楽しんでいるのかね?
『おぉ!ベンツのキャンピングカーやないの。ニイさんナンボしまんのコレ』
ホント関西人らしい飾りも無ければウソ偽りも無いご挨拶♪
しばし談笑し『お巡りに気ぃつけてナ!』を合言葉にお別れしました。
富川から沙流川沿いに国道237を北上します。
去年の道東の旅の始まりは深夜にココをひた走り日勝峠に向かい、帰りは日暮れに日高峠から降りてきて、ノロノロ通過しました。
看板が面白い二風谷のアイヌ文化資料館に立ち寄ります。
勿論400円さしだしご入館。
展示内容としてはどうなんでしょう。
村に寄贈されたと云う資料に興味が向きます。
見学後は木陰で昼寝をさせていただき、富良野方面に向け北上。
占冠の村。
アレは夕張岳かな?山並みが見えてきました。
もう一息で狩勝峠を降りてきた38号線に合流する筈。
そこはもう富良野です。
富良野に入れば旭川は直ぐそこ? じゃないか。(^^ゞ
富良野盆地に入ったワレワレは右手に十勝岳を望み、路端には広大な畑に麦やジャガイモの花。ラベンダーも盛りでいい感じ。
南富良野・富良野・中富良野・上富良野と広大な盆地を縦断し美瑛の丘に辿り着きます。
国道を逸れパッチワークの丘から大雪山連峰を望み、満足して国道に戻ります。
美瑛の外れから旭川空港方面に曲ると大して時間は掛かりませんでした。
駐車場にクルマを停めゲートに立てば、閉園まで約一時間半。
でもまだまだヒトが一杯。
兎にも角にもアザラシです。
いましたネェ〜。
上下の水槽を繋いだチューブのなかを行ったり来たり。その度に大歓声。
次はペンギン。
コチらはヒトがチューブの中を通り、
ペンギンは丸で空を飛ぶようにヒトビトの周りを飛び交います。
こりゃ上手いワ。評判が良いのも頷けます。中々見応えがある展示法で、生来のミーハーとは云えいささか感受性のすり減った年代にも楽しめました。
ドームに頭を入れると間近で寛ぐホッキョクグマに驚き、チンパンジーの赤ちゃんに見とれ、。オランウータンの仕草を笑っているうちに蛍の光が流れ始めます。
アッと云う間の1時間半。
名残惜しい気もしますが、十分と言えば十分。
こどもの様に楽しませて貰いましたよ。
駐車場に戻り次の行程を考えます。今夜の野良寝は余市の道の駅かな。
南下を開始します。
滝川・砂川と『日本一の直線道路』を辿り美唄の街へ。
沿線の景色は決して観光向きと云うものではありませんが、其れは其れで確かに北海道らしい光景。
美唄の街中で蕎麦道場の看板に目を惹かれます。
勿論食さずには居られません。
大分の友人が打つ其れに似た、薫り高い蕎麦でした。
札幌市内は混みそうなので岩見沢から高速にあがり市街地をパス。
一気に小樽の街に舞い降り、遅くまで入れる手宮地区のスパ『銭湯の花』。
少々タバコ臭いのが難ですが、スパ銭らしい割り切った施設。
夜も更け、見物するものも無く、真っ直ぐ余市の道の駅に向かいました。
着いてみると道の駅は明日どうしても寄りたかったニッカの蒸留所に隣接♪
しかも静かだと聞く第二駐車場はニッカの裏門脇に拡がっています。
と云うか緑地帯の繋がりなどから拝察するにニッカが敷地を提供しているようですね。
既に寝静まった野良寝組のみなさんを気遣いヘッドライトを消して進入します。
結構な台数がいました。空いていた枠に停め就寝。
目を覚ますと更にクルマは増えています。
ナンバープレートを見れば日本全国津々浦々。福山・防府・松山と我が近隣地域の方々も居られましたよ。
起きていた方々と小声で朝のご挨拶。
川土手を散策して駐車場に戻ると、辺りに響くジェネレーターの音。
電子レンジ程度だろうな、直ぐに止めるさと思いきや、長々と・・・。コーヒーメーカーをご使用の様子です。ところがコーヒーが入っても未だドゥドゥドゥドゥ・・・
遅く到着したみなさんは未だ就寝中です。
足立ナンバーのバンのお父サンは「あんた言って呉れヨォ〜。オレが言うと僻みとしか思わネェからサ〜。」
『そう云われたってオレもヤダよ。電子レンジだろうから直ぐに終わるんじゃないの?』とわたし。
しかし、自分たちも静かに寝るために第二駐車場に入ったのでしょうし、ジェネレータ―を使いたければ街道沿いで賑やかな第一駐車場に移動すれば良いことで、エンジンもタイヤも付いているのですから移動は簡単至極。
余りの拙さに仕方なく一声掛けましたら、ご主人頗る不満そう。
暫くしてジェネレータを止めたご夫婦は、食事も終わったのか、コチラをじろっ〜〜っと見ながら駐車場を出て行かれました。
ところが立ち去った後には大きな水溜り。
先の足立のバンのお父サン、早速見咎めて「ケッ! 座り小便まで垂れちまったゼ。」とさ・・・
未だ向かって右の低い方に泡混じりの水がチョロチョロ流れていましたから、出掛けに『自分自身』が其れ相応の意思を持って汚水タンクの中身を捨てたとしか考えられません。もう最悪。
こんな行為が『キャンピングカー禁止』の看板を増殖させるのです。
クルマに罪はありませんし、ジェネレータの件だけであれば車名まで書かないのですが、何もかも伏字では具体性に欠けますのでビルダーさんには失敬。
自分さえ良けりゃ良いってヒトは名古屋830(アトは内緒)のエレキングにお乗りのご夫婦でした。立派なクルマが可哀想だな。
朝っぱらから何とも情けないお話しでスミマセン。
静かになった第二駐車場。
京極ふきだし公園で汲んだ水を沸かしコーヒーを淹れます。
ウチは銀の茶釜で沸かしたお湯を黄金の右手でドリップしました。 なんちゃってね。(^^ゞ
普通のワンボックスや乗用車で車中泊のみなさんも寝床の片付けを済ませ、そここで談笑の輪。
余市蒸留所の開門を待ち兼ねるように野良寝組が多数入場します。
創業者竹鶴の生家は広島の造り酒屋『竹鶴酒造』と云うこともあり一方的に抱く親近感。
展示にも再三その辺りのことが触れられていました。
わたしのお目当ては、この蒸留所で蒸留・樽詰、そして余市で寝かせたシングルカスク25年物。余市蒸留所の原酒販売所限定です。
友人用に自分用。大事に大事にお持ち帰り♪
試飲コーナーに廻り、わたしゃジュースでカミサン水割り・・・(^^ゞ
お土産コーナーでちょこちょこ小物を買って駐車場に戻りました。
コレで憂いなく積丹半島向け出発!
国道229を走ります。
旧余市福原漁場を訪れますが、残念ながら休館日。
未練たらしく敷地内や周辺を徘徊し、建物を眺め立ち去ります。
抜けるような青空を眺めながら走っていると、広島は土砂降りだと、ルンルン気分に”水を差す”ような電話。九州地方も豪雨災害が心配です。申し訳ないけど楽しませて貰ってますぞ。\(~o~)/
峠道に差し掛かるとビニールハウスに中にサクランボがたわわに実っています。
う〜ん、ニセコで買って襟裳で喰ったサクランボはこの辺りの出身カナ?。
峠を下り海岸線に出ると険しい崖っぷちの難所は素晴らしいトンネル群に代わっていました。
落盤による悲惨なトンネル崩壊により沢山の犠牲者が出たことを思い出します。
暫く走るとトンネルとトンネルの間に祈念公園が作られ慰霊碑がありました。
もちろんクルマを降りて手を合わせます。
積丹半島島武意海岸を訪れます。
低いトンネルを抜けると断崖の下には「日本の渚百選」の一つに賛ざれる海岸がひろがっていました。
絶景をみたカミサン元気に降りはじめます。
良いのかナァ〜行きはヨイヨイ帰りはコワいだよ。
百選の渚で一しきり遊びました。
汗だくで断崖を登り涼しいトンネルを抜けると茶店が呼んでいます。
店先に掲げられたメニューを見れば思わず「オイ、なんか安いぞ!」。
三色丼が850円だったかな?
海胆はムラサキの生。
大きなつぶ貝のさしみは400円だったかな??
名前は鱗晃だった筈。タブン
コレステロール満載満腹のおバカ共は更に進みます。
積丹岬に到達し潮風に吹かれ、岬の湯しゃこたんに廻りご入浴。
高級老人ホーム張りの奇麗で豪華な建物で、味気無いかと思いきやとても素朴で好感が持てるおもてなし。
露天ぶろは絶景でした。
写真右が露天風呂の塀。
湯上り、カミサンは駐車場に建つ「岬の市場」と書かれたお店でマタマタお買い物。
手持無沙汰なオヂサンが練り物の天婦羅を一つ頼むと、オネェさんはもう一つおまけして呉れました。ハハ、二人で一つは可哀想に思えたのだろうか・・・?
カミサンには呉れなくてもヨカッタのに。(^^ゞ
神威岬は確かに神の岬でした。
切り立った断崖は7〜80メートル。なかなかヒトを寄せつけない神々しい程の険しさを備えていました。
岬の先端に到るには灯台守のご家族が遭難されたと云う海岸を伝い、三十余年前の若かりし脚を以ってシテも辿り着くのに2時間は掛かったと記憶しています。
でも今は切り立った尾根筋に付けられた遊歩道を歩くこと20分少々。
其れは其れで好いモノですね。
穏やかな夏の断崖にはエゾカンゾウをはじめ色とりどりの花が競うように咲き誇っていましたよ。
原発で名前を知った泊の街。
ココにもニシン御殿はありました。
敷地からそのまま浜に出られるようになっています。
泊は今でも漁業が産業の中心のようでして、お祭りの飾り付けも大漁旗。
漁協の前で若い衆が和気藹々と山車の飾り付けをしていましたよ。
アレコレ遊んでいるウチに日も傾いてきました。
岩内の街から国道276に入り峠道。
峠を越えると辺り一面のビニールハウス。サクランボ畑でした。
サクランボ狩りの看板も立ち並び、お店の店先にも見事なサクランボがビッシリ。
ココは買わにゃいかんでしょう。
農園の前に設えられたお店を選び立ち寄りました。
これで明日のデザートもサクランボ。
余市の街に入れば右に余市駅、左にはニッカ余市蒸留所の玄関。
スコットランドを彷彿とさせる重厚な石造りの建物です。
夕べお世話になった道の駅スペースアップル余市はこの裏。
今日の晩飯はカミサンが探し当てた魚屋直営の海鮮工房。
駅前のカキザキと云う大きな食品店の二階が海鮮専門の食堂になっていました。
メニューを見て目が点になります。
安〜い。
安さも半端じゃじゃありません。
てっぽう汁はカニが一杯でビックリ。
焼きイカ・イカ刺しなんて250円ですよ。コレは大層めっけもんでした。
ご機嫌で生海胆(時価)を追加して万歳!
これでビ〜ルが飲めればなぁ〜
小樽に移動します。
運河沿いの倉庫街を散策。
中々の人気ですね。沢山の観光客がそぞろ歩いていました。
ココにもボランティアガイドのオト〜さん。
ミーハーもシャッターを押して戴き、記念写真をモノにしましたヨ。
これから北の大地を旅すると云う関西ナンバーのバイクの一団がやってきました。舞鶴からのフェリ-が入港したようです。
彼らが降りたフネはすなわちワレワレが乗るフネ・・・
楽しく遊び呆けてきましたが、とうとう帰らなくっちゃいけません。
未練がましく、レンガ造りの倉庫を改装したお洒落なレストランに入り、運河沿いの席でコーヒーを戴きます。
イヤァ〜名残惜しい。
去年に引き続いてのホッカイロ〜徘徊は、函館から城下町松前・追分の江差と歴史探訪の積りがいつの間にかスッ飛び、襟裳岬になだれ込み、返す刀で旭山動物園と相も変わらずのバカっ走りをしてしまい、その間の見所を沢山取りこぼしてしまうことに。
でも其れを上回る収穫もありました。
ほんとに良いですね、北の大地。遠からずまた来たいとおもいます。
つぎの機会には小樽から石狩を抜けオロロンラインをひたすら北上し、利尻・礼文を訪れ海胆三昧。宗谷岬からは三十余年前燃料切れに怯えながら走ったオホーツクの海岸線を逆コースで浜頓別・枝幸・紋別と辿り湧別から温根湯温泉に抜け層雲峡に入り黒岳を登り・・・
な〜んて夢想しつつ舞鶴行のフェリー『はまなす』に乗り込みました。
また来るぞぉ〜 ホッカイロ〜