正月も休めず、定休日にも何かと忙しくて休みにならず、半年振りの休暇。

いつものごとくシゴトを終え、夜の高速道路をひた走ります。
関門橋で0時を越えたので深夜割引OK。門司ICで降り臨海道路経由で国道10号へ。

国道は流れが遅くだんだん眠くなり、大分県に辿り着かぬまま豊前の道の駅『おこしかけ』でご就寝。

ここは隅々まで手入れが行き届き、いつも綺麗なトイレに感心させられます。好感度高し!
ただし大駐車場は傾いているうえにエンジン掛けっ放しのクルマ多し。寝るには椎田道路出口側の小駐車場がお薦めデス
朝は朝市の開く前から場内を徘徊し,軽トラでとりたての農作物を持ち込む方々とご歓談♪

朝食を済ませご機嫌で出発。
今日も賑わう道の駅中津(寝るにも賑やか過ぎ)を過ぎ、いつも曲がる耶馬溪の看板を見てもさらに南下を続け、やっと宇佐別府道路で国道10号から外れ宇佐ICから国道387に出て院内方面

先ずは道の駅『院内』に立ち寄ります。三桁国道沿いと云うこともあり日中でも余り混みません。夜間も静かなうえに近隣には住宅も点在するなど、車中泊には申し分の無い環境です。今回途中で果てましたが、本来の第一泊目はココの予定でした。
ここも椎茸やイチゴなど農作物がとても安い。

今回の一湯目は院内の山中分け入り院内温泉改め余温泉老人憩いの家。
開場まで待っていると,近隣のみなさんが三々五々。なんと道の駅に椎茸を運び込んだオトーさんも来ちゃいました。
このオトーさんがイイ。
掛かり湯の浴び方から浴槽への入り方、果ては洗面器のあしらいまで。湯長よろしく指示を飛ばします。
居なくっちゃね、コノ手のオトーさん。
うぅ〜! オレも目指すぞウルさいジジイ

「そとがエエぞ♪」と露天に誘われ、早朝からオトーさん方のご高説を拝聴しつつ櫻フブキも浴びつつこの旅の一番湯を楽しみます。
←捩り鉢巻で身振り手振り

湯上がりはオトーさん達自慢の余の滝と逸見庭園。コレらは是非訪れて下さい。中々の風情です。
散策の後、塚原温泉へ向かうことにしました。

国道387からエッチラホッチラ広域農道を縫い津房で国道500にアタマを出したところで、町営安心院温泉の小さな標示。
辿ってみると宇佐市津房老人憩いの家と看板は架け替えられておりましたが、当然ご入湯です。風情良し。サラリとしたお湯は軽い塩素臭有りですが浴感良し。

安心院を離れ隊列組んだ自衛隊の長い車列を追い越しアフリカンサファリ横目に塚原。
塚原温泉では火口乃泉。傷口はもちろん健康な肌もピリピリする位に強酸性の湯です。新設なった露天風呂が気持ちイィ〜
湯上りには名物の飛びっきり臭ァ〜いゆで卵を食します。身体の外も内もシッカリ臭ァ〜くなり、ご機嫌で山道をくだります。
この後、霧嶋神社の境内に湧く名水を汲み湯布院に向かいました。

塚原から峠を越え川上に入る辺り、盆地を見下ろす洒落た蕎麦屋サンでシュウシュウ噴き上げる噴気を眺めながらのご昼食。

湯布院に降り立ち、先ずはクルマの停泊。良いトコロがあるんです。
盆地のほぼ中央から見上げる山々は見事に咲き誇る山桜で絶景でした♪
歩いて向かう先は駅前のメインストリート脇にある共同湯『乙丸温泉館』。
今のご時世百円で入れる共同浴場が幾つも在るって湯布院も侮れません。
とは言いつつも、番台のオバちゃんに『外来は入れんごつなるっチャ〜知れん』と聞かされて。(-_-;
下ん湯も夜間早朝は鍵が掛かっているし・・・
旅の恥はカキ捨てという情け無い連中のお陰で散々な有様です。

湯上りは町並みをブラブラ散策の後、クルマに戻り田園風景や周囲の山々を眺めてのんびり。

夕方には盆地西部の共同湯に向かいました。ここも17時まで施錠されいます。丁度地元のご婦人が来られたので入浴をお願いし、ご快諾戴き盆地でも指折りの上品なお湯を満喫しました。感謝。_(_^_)_
湯上りには駅前の総菜屋さんで大分名物とり天や牛蒡の煮物等々買い込み豪華晩餐。周りの野良寝組からも其々に夕餉の煙があがります。

ココで余談です。
人其々のお考えもありましょうから個人的信条の押し売りはしませんが、宿をとらない野良寝旅ならば、食事くらいは地元のお店と思うのであります。
地元ならではの食材や味付けを賞味してこそ『旅』でしょうよ。料理なんぞ家に帰ってユックリやれば良いんです。
それに地元の方とお話していればガイドブックに載らない情報が聞けるかも知れませんヨ。

さて、旅日記にもどります。ガスヒーターを持ち出し、星空を眺めていましたが、いささか眠くなり8時半ごろには早や就寝です。

早く寝たので早く目が覚めます。
手拭い片手に路地を伝いぶらぶら『乙丸温泉館』。
早朝の当番は若いご夫婦でとても感じのいい朝のご挨拶でした。

クルマに戻り前日汲んだ霧嶋神社の湧水でコーヒーを淹れ、湯布院で買ったクロワッサンとチーズ。
地元尽くしの朝食。

食後、所用で湯布院に来る大分の友人と落ち合い、しばし立ち話。
お土産にトリのおこわを戴きました。感謝\(^o^)/

この日は時々雨と聞いていたのですが日差しも暖かく、さて湯平でも行こうかと動き出します。
出発したところでふと思い出し寒の地獄に向かうことに。
ところが寒の地獄の前で、星生ホテルのバラエティ豊かなお風呂に気が移り、行ってみたら未だ開場前。
勢いがつき、そのまま牧の戸の峠を越え瀬の本園地を右折、黒川温泉を横目に見ながら農免道路(ファームロードわいた)に入ります。

ファームロード途中から小国黒川線に入り、パンが美味しいリトルカントリーに立ち寄りました。

オーナーのウエノさんは相変わらずのラフなスタイルで作業中。
なにもかも手作りのリトルカントリーのなかでも特筆すべきはウエノさん手作りの石釜で焼くパンやピザ。
一度食せばヤミつきになること請け合いですぞ。
通常の営業日は土日祭日です。

リトルカントリーをおいとまし、先の災害から見事に復旧した小国郷のほたるの里温泉。
以前と寸分違わぬ建物が、2メートルほど前進して建っていました。
仮設も中々の風情でしたが、再建なると嬉しいものですね。
小国郷屈指の湯ノ花を存分に味わい、余りに嬉しくて掃除道具の足しにして戴くべく地区の役員さんに寄付を託けてきました。

小国郷に来ればはげの湯♪
はげの湯で一風呂浴びて昼食はたけの湯温泉館(旧桜尾山荘)。
町の方針から暫く閉鎖されていた食堂は、地域のお年寄りの知恵と若手の工夫で地元色豊かなメニューのゆけむり茶屋として再生しました。
山かけ蕎麦と地鶏蕎麦を頼み、今朝ほど頂戴したおこわを食します。
コノ選択は大当たり。同じ系統な味わい深い下味でベストマッチ♪不思議でした。

満腹で再びファームロード。国道442に出てやまなみハイウェイを南下し産山村の池山水源に向かいます。
阿蘇周辺には美味しい湧水が沢山あり、そのなかでもここの水は特にわがやのお気に入りなのです。
シコタマ積み込んだうえに、湧きたての水でコーヒーを淹れ、その場でオープンカフェ♪♪

久住の炭酸水も積み込むべく農免道路に入ったところ、久住ワイナリーと云う真新しい看板を見掛けます。
もちろんUターンして覗くことに。カミサンは散々試飲のうえ買わないのかと思えば意外にもアイスワイン3千円也をお買い上げになりました。

幹ばかりのブドウ棚を眺め、農免道路に戻りガンジーファームで翌朝用のフランスパンとハムを買い込み、ついでに買ったソフトクリームを舐め舐め久住の恵みへ。
炭酸水もしこたま汲んで長湯温泉に向かいます。

長湯では『ながの湯』。
ながの湯自慢の炭酸泉。
その炭酸の量は半端ではなく、給湯パイプの正面にいると数分でアタマがボーっとして来るほどです。

と書くとカミサンに「あなたのボーはその所為?」って・・・(^^ゞ

いい湯を浴びて腹が減り、夕食は御前湯前のラーメン隼。
締まった醤油味のスープが好得点でした。ここで友人夫妻と別れ、明日の予定を考え寝場所は西寄りがよかろうとブラブラ西へ。

久々に有名処黒川温泉での野良寝としました。浴衣姿の泊り客が入湯手形ぶらさげ宿から宿へと闊歩する中、共同浴場地蔵湯で一風呂浴び、早寝。

夜半に強い雨が降っていましたが目が覚めてみると快晴。
朝湯はほたるの里温泉と決め早朝より動き出す。通いなれた田ノ原温泉からファームロード経由のコース。
今回の締めとなる濃厚な湯をジックリ味わいました。

湯上りには岡本豆腐店でアツアツの揚げ豆腐を買い、川底温泉・宝泉寺温泉を抜け玖珠IC、通勤割引セーフ♪

今回の旅程にはカミサンたってのご要望で九州国立博物館。昨年秋太宰府天満宮隣接の山を切り開き建設されました。

猛烈だった入館ラッシュもそろそろ一段落とのお話でして、人好きなクセに人込みには酔ってしまうワレワレにもイケそうです。
10時前には博物館の駐車場入り。

なんの根拠も無く大した期待をしていなかったわたしには質も量も嬉しい誤算でした。
国立博物館は京都も東京も覗きましたが、こんなに充実してたっけ?
何より古来九州こそが海外との文化交流や物流の拠点であったという明快な位置づけが展示にメリハリを与えているように感じましす。
昼飯時には未だ半分も廻っておらず、一時退出を申し出て半券に日付のスタンプを貰い食事に出ました。

食事は場内案内図に載る別棟のレストラングリーン。行ってみるとホテルニューオータニの運営で、千円のオムライスが一番お安いメニューざます。
勿論、美味しかったケドね。

食事の後展示室に再アタックしますが、お馬鹿が久々に勉強するもので夫婦そろって知恵熱を発し、駐車場に戻りユタッと昼寝。
これはキャンパーならではの芸当ですね♪

一寝入りして元気回復した夫婦は再々入場し展示物を嘗め回します。
ココで一騒動。時代とテーマ別に設定された展示室には旧いものから順に番号が振ってあることに気付いたのです。そして勝手気侭に降順で廻わるわれわれの所作は・・・
でも考え方ダナ。身近な近代から始め、遠く古代に遡ったコトがお馬鹿には馴染み易かったようですヨ。
なんちゃって (^^ゞ

結局展示室を出たのは4時を廻っていました。
でも大宰府まで来て梅ケ枝餅を食さぬ訳には参りません。
われわれはSF小説の舞台かと惑わんばかりの虹色に光るトンネルを伝い、時空を超えて天満宮の茶店に参じます。

イヤ、違った!
”あくまでも”知的欲求から、菅原道真公にちなむ飛梅伝説を検証すべく大宰府天満宮に参じます。
本殿に参拝し飛梅を観覧の後、”あくまでも”ふと目に留まった境内の茶店に向かいました。
(偶然ですが、入った茶店は上記リンクのおばあさんが餅焼く東屋。)

あぁ〜!昼飯はここに来ればヨカッタ。ざる蕎麦550円。カレーライス600円。カツ丼650円。とっても庶民的なお値段です♪

ちなみに、焼きたての梅ケ枝餅は梅茶とのセットで280円。嬉しいじゃありませんか!
餅を撮る積もりでデジカメ用意してたのに、口が卑しくて餅が来るなり我を忘れて喰い付いてしまいました。
空のお皿でゴメンナサイ。_(_^_)_


お馬鹿は知恵熱など発しましたが素晴らしいですよ『九州国立博物館』。
平日だからかご時世なのか博物館はやたら裕福そうな韓国の高校生の団体と、朝鮮語をしゃべる初老の方ばかりの団体さん。中国語をしゃべる中年の団体さんなど日本語より外国語のほうが耳につきます。
久々にアカデミックでインターナショナルでかつナショナリズムを掻き立てられる一日でした。

それはそうと今更どうしようもないケド、朝湯が湯ノ花タップリの『ほたるの里』だったので周りのヒトは硫黄臭かったろうな・・・


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