萱葺きの里・北村にて (2011年晩秋)


隣県に用向きあり、折角なので足を延ばして何処かで旨い魚でも喰おうかと野良寝車で出掛けます。

ソレやコレやで日曜の昼下がり、用件を終え何処に行くかとご相談。
久々の丹後半島で旬の魚を喰おうよと話が纏まり山陽道をチョイと東に走り、姫路から播但道を北上。
正面に石垣だけが残る竹田城址を見上げ、和田山で9号線に出ました。
さて、右に行こうか左に行こか・・・?

検索してみれば、何とこの辺り道の駅だらけ。
左、城崎方面には道の駅『やぶ』『但馬楽座』『ようか但馬蔵』。右、福知山方面には『農匠の郷やくの』。
ついさっき『フレッシュあさご』と『あさご』と云うのが播但道沿いに連続していましたから、この辺りホンの20km圏内に六つの道の駅がひしめいているようです。
スケールを50kmまで拡げてみると十数件・・・
道の駅発祥の地、広島・山口でもコンなに密集してはいません。
負けた。(^^ゞ

おっ、『やくの』には温泉があるようですよ♪
コレにしましょうね。(^^ゞ
良いお湯でした。隣接のレストランも洒落ていて、食したお造り定食もなかなかの鮮度でグウ♪
チョッと寒かったけど国道から離れているお陰かとっても静かな駐車場内で快眠です。
他にも車中泊旅行と思しき方々が2〜3組おられました。

















日の出前の『農匠の郷やくの』。
朝食を摂りながら今日は何処行こうかとご相談。
城崎に向かおかそれとも天橋立か、どちらから行くにしても、伊根の入り江に並ぶ舟屋と其れに納まったフネを眺めなくっちゃ♪

おお、そう云えばココからなら萱葺きの里・北村で著名な『美山』はそう遠くはないぞ。
決めた、先ずは丹波美山に向かいましょう。

『萱葺きの里・北村』はお初。

五箇山や白川郷のような大きな建物ではなく小振りな萱葺き屋根が整然と並びます。
中々の風情♪ とりわけ赤いポストと黄色い銀杏が気に入りました。
















萱葺きの里をユックリのんびり散策したあとのお目当ては新蕎麦。
さっき見たんです。お兄さんが店の中で打ってるのを♪

しかも、直ぐ目の前の畑で育てあげた正真正銘の地蕎麦の由。
ユックリ散策したのはお蕎麦屋さんの開店待ち♪
ナンちゃって(^^ゞ


手前わたしの蕎麦三昧。
向こうのカミサン地鶏せいろ。
おろしもトロロも梅肉も旨かった。
地鳥も!
勿論お兄さん手打ちの新蕎麦は最高に旨かった♪

ご機嫌で名田庄に。
ここは陰陽師安倍晴明に繋がる陰陽道宗家・土御門(安倍)家の荘園。
所縁の『暦会館』を覗きましょう。
しばしばセンセーショナルに取り上げられる陰陽師。天文観測に基づいた暦づくりに勤しむ地味で地道なシゴトだそうです。















暦に関する資料は勿論のこと、中世の天文学に関する資料も充実していました。
10分ほどのビデオも中々のモノでしたよ。

R162を小浜に出ました。小浜の街には寄らずそのままR27を西に。
ユルユルと走り道の駅『シーサイド高浜』に立ち寄ると、美山で一緒だった佐賀ナンバーのカプリスが出て行くところでした。
道の駅をチョイと冷やかすと、隣の立派な建物には『湯っぷる。海が見えるお風呂』と書いてあります。温泉では無いようですが入ってみましょう。

湯上りはR27を西に。
舞鶴の市街もスルーし西郊からR178に移り『天橋立』。

ここは寄らん訳にはイカンでしょう。
松原でチョイと潮風を浴び、茶店でぜんざいと蕨もち。(^^ゞ
クルマに戻ろうかと歩きだせば折りしも観光船の帰港時刻となり、良い按配に橋が旋回してフネを通過させる様を見せて貰いましたよ♪

天橋立でユックリし過ぎました。
伊根の街の手前から海岸線を離れ、山を穿ったバイパスから伊根の入り江を眼下に望む道の駅『舟屋の里伊根』に辿りついた頃にはもう薄暗くなり、お食事処を覗けば終いかけ・・・
それでも伊根で揚がった旬の魚を出して呉れ、チョッと忙しくはありましたが美味しい魚を満喫しましたよ。
てな按配で肝心の旬の魚の写真は失念しました。(^^ゞ

満腹のほろ酔い加減でクルマに戻りTVをつけるとニュース速報。
何と広島県の北部を震源とした地震とのこと。
広島市内はどうなんだろう?と話していると電話が鳴ります。
娘のようでカミサンが丹後半島だと答えると電話の向こうでは「ハァ〜・・・」。
その後も心配の電話が掛かりますが、みなさん一様に「ハァ〜・・・」。
スミマセン。(^^ゞ

地震騒動のお陰で時間がつぶせましたが、しかしマァ日没の早い時期は夜の過ごし方に困ります。
晩飯を喰ってしまうともうすることがアリマセン。散歩するには寒いし、TVをつけても面白いモノやってないしな。
みなさん夜はどうしてます?


『舟屋の里伊根』の朝
ご覧の通り入り江の向こう正面に並ぶ舟屋を見渡す絶景に建っています。
右に写る建物も舟屋をモチーフした意匠豊かなモノ。

向こうのクルージングキャビンは栃木の方で、昨夜は並ぶ舟屋に灯る明かりを撮っておられました。
『エラク冷えますね。』と声をかけると『なんの東北はもうスタッドレスでないと走れないデスよ。』。
おっと、軟弱ぶりを露呈してしまいました・・・(^^ゞ















天然の良港だったんですね。小さな入り江に沢山の舟屋が密集しています。
結構現役の舟屋も多いですね。ただ、大型化の流れか湾外で漁をするフネは舟屋に納まらなく、中に入っているのは沖掛けしたフネまでの足船って感じのお宅も見受けられましたね。















一しきりウロウロ。
満足して伊根を離れました。

この後、城崎温泉を経て再び播但道を南下して中国道をノンビリ帰ります。
庄原・三次辺りで周辺の家屋やヒトを眺めますが、取り立てて変わった様子も無くそのまま安心して帰広。
広島ICを出て先ずは店に立ち寄るものの不安定に置いていた商品すら倒れることなく平穏な有様でした。

久々の野良寝旅。秋色に染まる晩秋の丹波・丹後で旨い新蕎麦と旨い魚と珍しい景色を楽しんで来ました。
カミサンはカニを喰い損ねたとブツブツ言ってはいますが、其れは其れで次のお楽しみと思えば楽しみの種は尽きません。
気儘で気楽な野良寝旅、万歳。ヽ(^o^)丿


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