お客様のとってもディープな国東半島レポートです。


今回あることをきっかけに、国東半島の六郷満山三十三ヵ寺巡りを思い立ち二泊二日の車旅に行ってきました。

金曜日に仕事を終え途中で今晩の食料を仕入れ岩国インターへ。巡航速度90qを保ち19時過ぎには吉志PAに到着。
30年位前に行った有名な寺を思い出しながら資料の再検討&ビールタイム。

翌朝6時15分出発。
千円でなければ絶対行かない苅田まで走り、椎田道路の料金所を迂回し8時前には第一番報恩寺に到着。
しかし、いきなりアクシデント発生。看板はあるけどそこは普通の民家。庭にまわったり家の裏手の藪へ行ったり、悩んだ挙句に恐る恐るその民家へ。そこは間違いなく冷や汗の1ヶ所目でした。

2ヶ所目は有名な富貴寺なので難なく到着。





帰りに料金所のおばあさんに3番目の岩脇寺の場所を聞くと、結構役立つ地図をくれました。
皆さんも入手されることをお勧めします。
岩脇寺は廃寺に近い無住職の寺でした。

次は元宮磨崖仏へ行き隣の神社でユニークな阿形の仁王像発見。
吽形は至って普通でした。










おそらく違う場所の像を組合わせたのではないかと思いました。伝乗寺の裏で見つけた宮崎アニメに登場しそうな仏像。



両子山遥拝場との看板を見つけ、暑い中を10分位階段道を登りましたが景色はたいした物では無いかわり異形の狛犬を発見。








胎蔵寺を経て熊野磨崖仏へ。
以前来た時はあと何百mとの看板があったけど今回はありませんでした。前回は残り百mからが一番長かったように記憶してますが、相変わらず登りにくいキツイ階段でした。



不動明王の風化が進んでいるようで左胸に垂れた髪がほとんど見えません。残念な事です。




二度の階段登りで大汗をかいたので温泉タイム。ネットで調べた山香温泉センターの電話番号をナビにセットしてゴー。
しかし着いたところは山香工房。何と電話番号が変わってました。それにしてもああいった所の番号を変えるとは......


寺をひとつはさんで赤松温泉に。
これもどういうわけかノボリは見たが本体を見逃し、10号線を引き返す気力も無くそのまま次の寺へ。
瑠璃光寺では味わい深い住職にお参りの作法、仏像の説明、禅問答らしきもので30分ほど費やす。
約千年前の立派な三体の仏像はどれも白木で国宝になってないのを嘆いておられた。十二神将が九体なのをたずねると30年前に盗まれたと、昔から不信心者はいるもんですな。
その後数ヵ寺まわって本日最後の第十七番報恩寺へ。何と最初と最後の寺が同じ名前でした。
結構大きな寺なのにナビに無し。
やっと見つけたが道が狭く、橋を渡って直角に曲がるのでキャラバンでギリギリ。ワイドボディーのハイエースでは無理みたいでした。
帰って来られた住職としばらく立ち話をして温泉を聞きだし、ようやくのことでお風呂をゲット。

今晩の宿泊地道の駅くにさきの途中のスーパーで買出し。刺身コーナーで広島では見たことも無いサンマほどのサイズのウルメイワシの刺身を買い込みビールで乾杯。とろけるような刺身で美味しいが中骨が少し気になった。
しかし、ご当地特有の物を頂くのはいいもんですな。
そのうち気がつけば2台のキャンパーに囲まれ、お子様たちが少々ご活発なご様子。ガラガラの駐車場なのにわざわざ近くに止めなくてもいいものを。
仕方なく反対側へ移動し朝までグッスリ。

二日目も朝から暑い。
最初は泉福寺へ。
昨日手に入れた地図を頼りにナビの指示を無視して進む。
大きな立派な寺でした。




その後こんな山の上に寺があるのかと思ったりしながら寺巡りを進める。


しかしおったまげたのが平等寺。地図でもナビでも情報がつかめず早めに人に尋ねることにして、物知りそうなおばあさんは、わたしゃーなーんも分からんと、とのたまう。
二人目のオバチャンが野田という場所であの山のふもとよ、と教えてくれたが指差した方向は山ばかり。
5分位走って野田というバス停を見つけしばらくすると手書きの看板を発見。道は狭くて山へ続いてるが心配なのは天井だけと思い登ることに。
注意すればなんともない道を800m位走った所にトイレと車の回転場所らしき場所があり道はまだ続く。まぁ何とかなろうと前進したが100m位で後悔することに。道は一段と狭くなりグニャグニャ、バックもできず前進あるのみ。300m位で行き止まりになり右手上方に寺らしき建物があり、まずはお参り。
道路より1m位高いのに階段がない。よく見ると角度85度位の苔むした階段というより石が積んである。
寺の前に来ると牢屋のような鉄格子に南京錠がかっかてなにやら貼り紙があり、それには照明のスィッチが左手にあるので点灯してお参り下さいとある。照明をつけると鐘とか座布団とかあり、もうひとつ鉄格子がありその向こうに県重文の三体の仏像が鎮座してました。
さて、方向転換ですが5回の切り替えで済みましたが、桜の枝がなければ2回で済みそうですがキャラバン以上ではまず無理と思います。
数個の小さな寺を経て本日の残り三ヵ寺は有名な寺ばかりです。

まずは新緑の中の岩戸寺、国宝の国東塔があります。






次は文殊仙寺ですが途中で見つけた仏像かどうか分からない石像。
国東の山奥にはいたるところにありました。

最後は両子寺、有名な仁王像がある寺ですが寺の近くの駐車場まで行くと見れません。仁王像はここと看板があり、駐車場もありますのでそこから参拝します。
境内には短足仁王像もありました。








両子寺を15時半に出発して帰宅が20時でした。
GW明けのためか千円高速もガラガラでした。残り十一ヵ寺と宇佐神宮は今年中には済ませたいと思ってます。
注意点としては国東半島が円形なので効率よく回るためには下調べが重要です。
歩く距離(階段)が長い場所は、熊野磨崖仏、伝乗寺の両子山遥拝場、宝命寺、文殊仙寺、両子寺でした。それとほとんどの寺が山奥、小さな集落なので大きな寺以外昼食の場所がありません。
私は二度とも非常食になりました。国東では新緑真っ盛りで23日頃には、麦焼酎のための小麦畑が金色の絨毯になると思われます。

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