楽しかったホッカイロ〜徘徊からはやヒト月余り、もう湯切れも甚だしく・・・(^^ゞ

雑誌自遊人に刺激され、温泉パスポート(協賛する施設約80の入浴が無料♪)を握り締め、発作的に走り出すと前泊野良寝つき一泊一日の小国・久住・直入、温泉三昧です。

仕事を終え、アレコレ済ませ、9時には虫があたるバチバチと云う音を聞きながら夜の高速道路をひた走っていました。
停まったのは美東SAのみ、これも余り長居はせず。

気分的にはとっても涼しい湧蓋山山麓あたりまで走る積もりでした。
ところが、立ち寄った山田SAの意外な涼しさに、昼間の猛暑の疲れもありココで果てることとします。
11時半頃就寝。
窓を開け放つと網戸越しに8月上旬とは思えぬ冷たい風が入り快眠でした。

5時には起きだし、朝食を楽しみ移動開始。

日田ICで高速を降りファームロードに入ります。ファームロードは玖珠川沿いの天瀬温泉と杖立川沿いの杖立温泉の間の尾根を走る広域農道。五馬高原や亀石山辺りの眺望など見所も多いのだ。

その名も七曲で国道367に出て、朝も早よから忙しそうな岡本豆腐店の大きな厚揚げを買い、森の径を抜けてはげの湯温泉。

朝湯ははげの湯共同浴場♪
綺麗な鉄筋コンクリートの建物になっています。

山川温泉に移動し車を停めて涼みます。
この辺りの河川では先の豪雨被災の復旧工事が盛んに行われていました。


絶品の湯ノ花を味わおうと共同浴場。
アレ? 湯ノ花が少ないぞ?? 
このところの大雨にが影響されたかな???
などと羽目板越しにカミサンと話しつつ良質なお湯を楽しみます。


湯上りに身体を拭いているとガバっとドアが開き杖のご老人。
『お早うございます。お邪魔してまぁ〜す。』と声を掛けると『ゆんべは止まっちょったが何時から出とぉ〜や?』と問われます。
『う〜ん来たばかりだから・・・』って答えると『ほうかほうか、手ぬぐいとっちこう』。あは!朝から禅問答ダ。(^^ゞ

いつものような大量の湯ノ花でなかったのはその所為だったんですね。
濃厚なお湯に少々湯当たりし、公民館の前に停めた車に戻り、窓を開け放ちベッドでボォ〜っとします。

心地よい風に吹かれ、いつの間にか寝込んだんだな。
ふと目を覚ますとカミサンが厚揚げを喰っています。
もう油断も隙もありません。
早速参戦。醤油をチョッとおとして戴きますが、これが旨いの何のって。天国♪

喰ってまたボォ〜っと・・・
自遊人を眺め黒川温泉山河旅館のお風呂をチョイス!
温泉街からは少々離れています。しいて云えば田ノ原エリアかな?
とっても評判の良いお宿ではありますが、貧乏人には些か敷居が高く無料パスポートで初めてお邪魔します。
フロントではお代を免除して貰うのにも関わらず丁重な扱いを受けました。風情良く造られた本館、木立のなかに点在する客室そして湯殿。
案内して戴いた露天風呂は黒川の中では余り見かけない金気臭の濁り湯。中々の浴感でした。


ここで早めのお昼とすることに♪
今日は老舗中の老舗、創業九十年『近江屋』の鰻。
トンネル越えて谷越えて向かうは小国の役場前。裏の駐車場にクルマを置き、見下ろす川床には湧水流れる生簀に大きな西瓜と鰻籠♪
もうアタマの中は鰻で一杯♪♪。

ところが・・・
えぇ〜?
定休日なんてあったっけ??
暖簾も幟もはためいているのにどうしてなの?
しかし困ったな、ウチも同じ日を定休日に選んじゃったんだ・・・
若奥さんと二言三言言葉を交わし、未練がましく振り返りながら店外にでました。

ふと横を見ると『役場ん前さいた』って看板。何やら美味しそうな匂いもしています。

変ったドアを開け店内に入ると何ともいい雰囲気。流れる音楽はモダンジャズ。


すっかり鰻で一杯になっていた頭を強引に切り替え、お薦めランチ。
今日のランチは鶏のくわ焼きに蛸とモズクの酢の物。美味しかった。
喰った後で値段にビックリ。
ご飯もコーヒーもお代わり自由で525円!525円ですよ!!


食後にはカミサン小国川をわたり七福醤油を買います。好きなんですコレ

さぁ〜て何処に行くかなと話しつつ小国の街を後にます。
名水『旗返しの水』を飲みボトルにも汲みしばし休憩。


自遊人のパスポートで入れていただける『竹ふえ』に向かうことにします。


『竹ふえ』は南黒川温泉と云う表記ではありましたが、黒川温泉街とは些か離れた場所。
まぁ、折角売れた黒川の名ですからアヤカラなくっちゃね。
万願寺地区の東端の谷間に作られ、手入れの行き届いた施設と従業員さんは好感の持てる対応で二重丸。お湯はこの辺りの標準的な浴感ですね。

小国郷を離れ瀬の本園地を通り久住高原方面。
眺望のよい道路脇で休憩。
瀬の本を見下ろし、遠く阿蘇を望みます。
久住山荘前の緑地でいつもの黒胡麻ソフトを食し長湯温泉に移動。


またまた自遊人のパスポートで『翡翠の庄』をチョイス。県道を北に向かいます。
県道を走りながらガニ湯を眺めるとソノ向こうに何か・・・?
興味津々ミーハーミーハーと駆けつけてみればガニ湯屋台村なる飲食店街が出来ておりました。
逞しくやって居られる様子にハラハラドキドキ。(^^ゞ

聞けばJR大分駅前からのバス路線も廃止されたそうでして、公共交通機関は豊肥線JR竹田駅からのバスのみとなり、長湯の皆さんも危機感をもって色々と集客の手立てを企画されて居られるようです。

さて温泉街を通り過ぎダム湖の辺の『翡翠の庄』。
これも高級宿の印象が強く、ビンボッタレには高い敷居で御座いました。
しかし、フロントでは無料にも関わらず丁重な扱いをうけ、浴室を案内していただきました。
建物の意匠や造作もとても手の込んだものと窺えましたが、少々手入れが行き届かない様子は残念です。

高級旅館をお暇し、大衆的な公設温泉館『御前湯
いやぁ〜寛ぎますねぇ〜。
大広間の窓は開け放たれ川風が吹き抜けます。
窓辺で大の字になれば、早くも川面で群れ成す赤トンボ。
余りの心地よさに、またまた昼寝しちゃいました。
寝覚めに良質の炭酸水素塩泉。ホンに極楽です♪
ココの大浴場は奇遇各日で1・3階大浴場が男女入れ替わります。
ところが、わたしゃイマダに3階の大浴場へ足を踏み入れたことがアリマセン。
偶数日のジンクスに捕らわれたのかも知れません。

夕餉はエノハ料理。
エノハは大分弁。やまめのことですね。
老野湧水の『竹田エノハ』に向かいます。予約してないけどイイかな?
5時半ごろ到着すると生簀のエノハも夕食時。
餌を与えておられたお店の方は平日の閉店間際の客にチョッと驚いていた様子ですが、快く迎え入れて下さいました。

和紙に墨絵のランチョンマットがおしゃれです。
先ずはうるかと四年漬、そして背越しが出てきました。
このうるかが絶品!
うぅ〜ん、何で酒が飲めなくなってしまったんだろう。このときほど悔しく思ったこともありません。
カミサンは飲みたがっていましたが、そんな妬ましいコト許されましぇん。
冗談じゃない!
食事は塩焼きに空揚げと続き、味噌汁に漬物がでてきて満腹満腹。



老野湧水を離れ夕暮れの阿蘇五岳を眺めながら久住高原を横断し、瀬の本に出て黒川を抜け小国に入り奴留湯温泉。
山間の集落の共同湯。湯船の底から湧出するぬる目のお湯が夏の夜には最高♪
諸説あるようですが湯温が38度とぬるいことから奴留湯温泉のようですね。
足元から音も無く湧き出し框から溢れたお湯は、石張りの洗い場に見る見る硫黄の膜を張り、歩くと足跡がつく始末。
ぬるいと油断しての長湯は禁物です。

手にすくえばズッシリ重いお湯は成分濃厚極まりなく、湯当たりも半端じゃありません。ご注意ください。

すっかり黄昏れた小国郷を後にして。早朝に厚揚げを買った岡本豆腐店の前を通り七曲を抜け川底温泉・宝泉寺温泉と国道367沿いの温泉を眺めつつ玖珠に出て帰路につきます。

この度は自遊人の企画に誘われ、ビンボッタレには敷居が高かったお宿のお風呂に入れていただきました。
何れのお宿も情緒たっぷり。十分に手を掛けられて造られたと思しき建物と、行き届いた接客術には感心させられます。
雰囲気作りも相当のレベルです。
長逗留でゆっくりするのもいいかもしれません。

何はともあれ、久々の小国・久住・直入は北海道に勝るとも劣らぬ雄大な景色と多彩な泉質を誇る温泉群、そして美味しい食べ物でミーハーな中年夫婦をしっかり癒して呉れました。

                    九州万歳!

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